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台湾・台北 コロナ禍の"今"編!RKB海外戦略特派員の現地レポート

暮らし現地レポート
台湾担当の劉です。初めて国内で新型コロナウィルス感染拡大に見舞われた台北の"今"をお伝えします。

前回6月11日の現地レポートでもお伝えしましたが、台湾はこれまで新型コロナウィルス感染拡大を抑え込んできたものの、5月中旬から市中感染が急激に増え、台北市は5月15日から半ロックダウン状態となりました。
6月初旬に日本から無償提供された124万回分のワクチンは、6月15日より75歳以上の高齢者を中心とした対象者に向けて、接種が開始されています。

そんな中、福岡県宇美町の黒田医師が発案した接種方法が効率的だと台湾でも報道され、注目を浴びています。
「宇美方式」と呼ばれ、医師が可動式の椅子に座ったまま接種する人の列を移動する方法で、台湾の一部自治体でも導入されました。

私の母が通っている病院は、近くの中学校を接種会場とし、宇美方式を取り入れています。広くて風通しが良い1階の中庭で受付と書類記入、2階のホールでワクチンを接種しています。
接種に当たっては、先ず、医師が問診をし、看護師がワクチンを打つ流れです。4つのグループで、同時に接種が進んで行きます。ホール内外には、多くの椅子が用意されており、接種後15~30分程休んで、帰宅します。

感染拡大を抑え込むための施策もご紹介します。
台湾では、これまでも「実聯(じつれん)制」と呼ばれる、入店時などに連絡先の登録を求めるシステムが多くの場所で使われていました。これにより、感染ルートの特定ができるようになっているのです。
しかしながら、これまではシステムが統一されておらず、各店毎に登録が必要であったことから、決して利便性の高いものではありませんでした。

5月19日に台湾全土で、警戒レベルが全4段階中2番目に高い第3級に引き上げられたことにより、入店時の連絡先登録が義務化されました。
これを機に、デジタル担当大臣のオードリー・タン氏が全国統一のシステムを開発し、リリースされています。
携帯電話のショットメッセージを利用したシステムで、手順も簡素化されました。

密になりやすい室内のスーパーや屋外の伝統的市場は、マイナンバーの最後の数字に基づいて、月・水・金・日曜日は奇数、火・木・土曜日は偶数と、2グループに分け、入場者数を制限しています。
もちろん、入口では、実聯制の登録、検温・消毒が必要です。
また、飲食店の店内飲食は全て禁止され、テイクアウトのみとなりました。
元々、台湾はテイクアウトやデリバリーサービスが普及しているのですが、これまで対応していなかった高級ホテルのレストランなどもサービスを開始しました。

台北の高級ホテル・君品酒店内にある中華料理店「頤宮(ル・パレ)」は、2018年のミシュラン台北版発行開始以来、唯一、3年連続で三つ星を獲得しているのですが、今回、看板料理の北京ダックを初めてテイクアウトメニューに加えました。
レストランでは、5,880元(約23,300円)するセットが、ロックダウン中には、特別価格の3,880元(約15,300円)に!
普段は予約困難のミシュラン三つ星レストランの看板メニューの味を、自宅で楽しむ事ができました。

デリバリーの利用が増え、配達が大幅に遅れることもあるため、お客さん自身がお店でオーダーした料理をピックアップする場合には、割引をしてくれる店もあります。
我が家では、台湾式居酒屋のテイクアウトを試してみました。お店にピックアップに行ったため、半額となって、8品で810元(約3,200円)でした。とってもお得!

子供達も、工夫しながらおうち時間を楽しんでいます。
まずはおやつ作り。私の姪っ子たちは、砂糖を使わずに果物入れたフルーツ版タピオカやプリン、パンケーキなども作っていました。

面白かったのは、やかんを使ったもやし栽培。
インターネット上で見つけた動画を真似して作ってみると、コップ1杯の緑豆がこんなにたくさんのもやしに変身!
今年はマンゴーが豊作という事もあり、我が家ではドライマンゴーも手作りしてみました。
ストレス発散といえば、やはり運動。楽しく体を動かすために、Nintendo Switchを購入し、みんなで遊んでいます。
昨年発売されたNintendo Switch ですが、おうち時間が増えた今年5月以降、再び人気を集めました。

最近では、感染者数が減少してきていることから、外ではランニングをする人やサイクリングを楽しむ人などが増えてきています。
来月は、台湾のスポーツ事情を紹介したいと思います。

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