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造り手の個性が際だつ日本ワインを愛でるワインバー

UMAGA

"エバンジェリスト"とは、新しいテクノロジーやサービスを分かりやすく伝える人のことをいいますが、もともとはキリスト教を布教する伝道者の意味。皆さんの友人にも、自分の「推し」をまわりに伝えようとしている人がいませんか?
近年大きな注目を集めている日本ワインにおいて、まさにエバンジェリストと呼ぶにふさわしいのが、薬院にあるワインバー「ユクス」店主の岩橋希海子さん。2013年のオープン以来日本ワイン専門のバーとして、その魅力を広く伝えてきました。

ユクス外観

現在「日本ワイン」は国内で栽培されたぶどうを100%使用して国内で醸造されたワインと定められていますが、その法律が施行されたのは5年前のこと。国内ワイナリーの数も10年前の200強から現在は400を超え、その品質は年々向上して国際的にも評価されています。そんな注目を集める前から、ただ「自分が好きだから」と愛する日本ワインをコツコツとレコメンドしてきた岩橋さん。全国の造り手との交流も深く、セラーには500本を超えるコレクションが眠っています。

ユクス_白ワイン

場所は薬院の住宅街にあるマンションの1階。筆者は以前の職場が近かったことから常連とは言わぬまでも、日本ワインを勉強するためにしばしば通っていました。久しぶりにカウンターに座ってオススメの白ワインをお願いすると、岩橋さんが選んでくれたのは酒井ワイナリーの山形県産白ぶどうピノグリを使った「緑啄木鳥(あおげら)」。ハーブのような香りにスッキリとした酸味があり、エチケットに描かれた山形の森林を思わせる清涼感があります。

ユクス_ピッツァ

料理は軽いおつまみとワインに合わせたメニューを日替わりで5~6種類ほど。写真は「生ハムサラダのピッツァ」(1,200円)で、カリッとクリスピーな生地に盛られた生ハムと新鮮な野菜が白ワインとよく合います。

ユクス_赤ワイン

比較的小規模な醸造所が多い日本ワインは、産地の気候や土壌、そして造り手の個性が強く反映されます。そんな中、ぶどう畑の土壌にこだわり、日本で初めてJAS有機栽培の認証を取得したのが長野県・小布施ワイナリーの「ドメイヌソガ」です。ドメイヌとは、ぶどうの栽培から醸造・瓶詰めまですべてを行う生産者のこと。10年以上前、筆者が偶然旅先で訪れて日本ワインに興味を持つきっかけになったのが「ドメイヌソガ」で、今や日本を代表する造り手の一人です。
メルローなど数種類のぶどう品種をブレンドした赤ワインはまさに官能的な香りと味わいで、深くエレガントな果実味が口中に広がります。旬の「とよみつひめ」に薄い衣をつけてカラッと揚げた「いちじくの天ぷら」(700円)とのマリアージュは、うっとりするほどの陶酔感。和食にも通じる繊細さが、日本ワインの大きな魅力です。

ユクス_ワイン集合

グラスワインは1,100円からで、泡・白・赤が常時7~8種類ほど。どれも岩橋さんが生産者の思いを汲み取って選んだ愛おしい日本ワインばかりです。まだその魅力に触れたことがない人は、ぜひ一度体験してみてください。

ユクス_店内

ユクス
福岡市中央区薬院2-4-26ライオンズマンション薬院第5-1F
092-791-1247

店舗名:ユクス
ジャンル:ワインダイニング・ワインバー
住所:福岡市中央区薬院2-4-26ライオンズマンション薬院第5-1F
電話番号:092-791-1247
営業時間:18:00~OS23:00(水曜は19:00~)
定休日:火曜、他不定休あり
席数:カウンター7席、テーブル8席
個室:なし
メニュー:チャージ800円、グラスワイン1,100円~、いちじくの天ぷら700円、生ハムサラダのピッツァ1,200円
URL:https://www.instagram.com/yukusu515/

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この記事を書いたひと

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