南島に埋もれた真実~喜界島事件を追って~
2023年第11回
制作:MBC南日本放送
ディレクター:池田 由紀子
九州から南へ300キロにある鹿児島県の喜界島。沖縄戦が激しさを増していた太平洋戦争末期の1945年。死闘のさなか、2人のアメリカ兵が落下傘で島に降り立ち、捕虜となった。2人は日本軍によって殺害され、事件にかかわった5人がアメリカの軍事法廷で裁かれた。
のちに「喜界島事件」と呼ばれる二つの事件の首謀者とされたのが、喜界島航空基地隊に派遣されていた佐藤勇少佐だ。当時の軍事法廷「横浜裁判」では佐藤少佐が処刑を命令したのかが争点となったが、法廷での証言は認められず、絞首刑を執行された。
喜界島で捕虜となったアメリカ兵が殺害される直前、その姿を見た男性がいる。島で少年時代を過ごした弁護士の大倉忠夫さん92歳。弁護士として働く傍ら、60歳で調査をスタート。事件を調べるうちに「横浜裁判」の審理に疑問を抱くようになり、90歳で500ページに及ぶ著書にまとめ上げた。
「南の小さな島で起きた事件だが、当時の日本や世界の出来事から孤立したものではない事実を伝えたかった」と大倉さん。現在も真実を追い続ける姿を追う。
(※は放送開始時刻が遅くなる可能性があります)
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