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眠りの静観~20時間睡眠の少年~

2024年第1回 
制作:RBC琉球放送
ディレクター:竹内 伊吹

 

1日20時間眠り続ける過眠症「クライネ・レビン症候群」を、沖縄県に住む中学生が、2023年1月に発症しました。この病は100万人に1人が発病するといわれる希少疾患で、医師ですら知る人が少ないため、病名がわかるまでに何年もかかる人もいます。

 

発病の原因も、治療法も明らかになっておらず、症状が自然に収まるまで平均で14年かかります。患者は強烈な睡魔に襲われて1日16~20時間眠り続け、その間は叩かれたり、大声で名前を呼ばれたりしても起きることができません。

 

しかし、この病が知られていないため、起きられないことを「サボり」や「怠け」だと勘違いされることも多く、特に病名がわかる前の人達は「眠気が強い」という言葉でしか症状を伝えられずに、学校や会社などにおける人間関係でも苦しむことになります。

 

琉球放送では、沖縄県に住む中学生がこの病を発症した直後から8か月にわたって、短い覚醒時間で日々を過ごす様子を記録してきました。更に、全国にいる元患者を取材すると、まわりの理解を得られずに患者が苦しむ実情が見えてきます。治療法も無く、ただ寛解を待つことしかできない病に対して、社会ができることは何かを考えます。

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