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次世代に伝えたい伝統の技 籃胎漆器の手作り工房「井上らんたい漆器」(福岡県久留米市)/手しごとのおと

テレビ手しごとのおと

手仕事にこだわる職人をご紹介する「手しごとのおと」。
今回は福岡県久留米市にある「井上らんたい漆器」を長年続ける職人さんの手しごとの1日におじゃましました。

明治時代から製造を続ける「籃胎漆器」唯一の手作り工房

福岡県久留米市にある「井上らんたい漆器」は、籃胎漆器(らんたいしっき)を作る工房です。
籃胎漆器(らんたいしっき)の籃胎とは「竹かごを胎(はら)む(素地とする)」ことを意味します。
その名のとおり、竹で編んだ器に漆をかけ、幾重にも研ぎ出して装飾加工を施し仕上げる漆器です。
昔は結婚式の引き出物として人気で、久留米市内外でも人気の工芸品でした。

井上らんたい漆器は、明治時代から製造を開始しており、現在では籃胎漆器を手作りで製造する唯一の工房になりました。
漆器の茶色や黒のイメージのものだけでなく、現代の生活様式に合わせた漆器の製作も行なっています。
 

材料は筑後地域の真竹(まだけ)のみを使っています。真竹は薄くてしなやかで、フシとフシの長さが24cmから50cmあります。それを薄く割って竹ひごを作り、編んで籠などの原型を作っていきます。
原型ができたら、竹と竹の隙間を埋めて下地を仕上げ、塗りを行います。

全ての工程で最も難しい塗りの作業は70年以上の職人技

塗りの作業は天然うるしなどを何度も塗り重ねます。職人の江頭さんは、今年で91歳。
籃胎漆器の中でも、一番難しいと言われている塗りの作業を70年以上続けてきた職人です。
中でも天然うるしを塗るにはとても技術を要します。
丈夫さと軽さを兼ね備える籃胎漆器は、最低8回塗り重ねることによって出来上がります。
 

一つの商品ができるのに最低でも2ヶ月を要します。すべての工程にそれぞれのプロの技があってたくさんの職人が関わることでようやく完成する商品なのです。

放送:2024年1月23日(RKB毎日放送 ごご3時40分 タダイマ!内)
おことわり:掲載内容は放送当時のものです

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