PageTopButton

テイクアウトでおいしい!シフォンケーキと柳川のソウルフード「まよい焼き」

UMAGA

福岡の食を支える「中村学園」の卒業生

中村学園大学

2024年に創立70周年を迎えた、“食の中村”こと「学校法人中村学園」。1954(昭和29)年に「福岡高等栄養学校」を開校したのがそのはじまりで、多くの料理人や食産業に携わる人材を輩出していることで有名です。UMAGAでは70周年を記念し、卒業生が営む店、活躍する店をご紹介しています。

連載の第7回目は、11月2日(土)開催の「第7回 NAKAMURAファーマーズマーケット」に、キッチンカーで出店する卒業生のお店をご紹介します。

今年も開催!
「NAKAMURAファーマーズマーケット」

中村学園大学 NAKAMURAファーマーズマーケット

「NAKAMURAファーマーズマーケット」とは、“つくる人”と“食べる人”が食を通じて交流できるイベントで、「中村学園大学」「中村学園大学短期大学部」のキャンパス内にて毎年11月に開催されています。産直の新鮮な野菜や加工食品、キッチンカーでのフード販売に加え、多彩なワークショップも実施。「EDUTAINMENT(教育的エンターテインメント)」の手法を取り入れ、来場者が楽しみながら食を学べる催しとなっています。

「第7回 NAKAMURAファーマーズマーケット」

日時:2024年11月2日(土)10:00~14:00
場所:中村学園大学・中村学園大学短期大学部 キャンパス内
*入場無料、雨天決行(荒天等により中止となる場合あり)
*詳細は▶︎コチラへ

絶品シフォンケーキと
アイシングクッキーの「Hana Hana」

赤坂 Hana Hana 外観

最初にやって来たのは、けやき通りから一本入った路地にある「Hana Hana」。「中村学園女子中学・高等学校」「中村学園大学 栄養科学部」の卒業生・荒津友美さんが営む、シフォンケーキとオーダーアイシングクッキー・ケーキの専門店です。

赤坂 Hana Hana 内観

鮮やかなブルーの扉を開くと、店主の荒津さんが笑顔で迎えてくれました。荒津さんは小学生の頃からお菓子作りが大好きだったそうで、「中村は食に強いから」という母の勧めもあり、中学から「中村学園」への進学を決めたそうです。

「中学、高校、大学も良い先生と友達に恵まれ、とても充実した学校生活を過ごすことができました。中でも大学はクラス全員が勉強熱心で、わからないところがあったらみんなで教え合うような結束力の強いクラスでした。特に三堂德孝教授の示範授業は毎回食い入るように受け、試食も取り合いでしたね(笑)」と、学生時代を振り返ります。

赤坂 Hana Hana 内観 店舗より提供

そうして大学卒業後、荒津さんが最初の就職先に選んだのは意外にも“乗馬クラブ”でした。

「小学3年生から高校2年生まで乗馬を習っていて、乗馬インストラクターの仕事にも挑戦したかったんです。当時は馬のお世話やお客様への乗馬指導だけでなく、イベント企画も行っていて、そこで大好きなお菓子作りと大学で取得した管理栄養士の資格・知識が役に立ちました。私が中心となって企画し、クッキーやケーキを提供したアフタヌーンティーイベントが大盛況で、それをきっかけに“いつか自分のお店を開きたい”と思うようになりました」と荒津さんは話します。

乗馬クラブを退社した後は、独立準備のため人気店「サイラー」のケーキ部門に入り経験を積み、2021年7月に「Hana Hana」を開業しました。

赤坂 Hana Hana シフォンケーキ

看板に据えたのは、小学生の頃から“母のレシピ”で作り続けてきたという得意のシフォンケーキ(1カット400円)です。粉の配合と水分量、混ぜ方が重要だそうで、一口食べてその食感に驚き! ふんわり軽やかでありながら、赤ちゃんのほっぺのように“しっとり、ぷるんっ”とした潤いがあり、きめ細やかな口溶けがたまりません。店頭には「プレーン」や「オレンジ」、季節限定の「栗」など、日替わりで4、5種類が並び、プラス100円で滑らかな豆乳クリームと季節の果物を添えてもらえますよ。

お店ではシフォンケーキのほか、3~4カ月発酵・熟成させた酵素レモンや夏みかんのシロップとジュレを加えて作る「酵素ジュース」(700円)も販売。こちらも絶品なので、ぜひお試しを。

赤坂 Hana Hana アイシングクッキー 赤坂 Hana Hana オーダーケーキ

さらには、オーダーメイドのキュートなアイシングクッキーやデコレーションシフォンケーキ(14cm 2,300円~)も見逃せません。希望のデザインで世界に一つだけのクッキーや“デコシフォン”をオーダーすることができ、いずれも1週間前までの予約制です。予約方法や詳細は、お店のインスタグラムをチェック! ちなみに予約枠がすぐに埋まってしまうことも多いので、1週間前と言わず、なるべく早めの予約をおすすめします。

アイシングクッキー(500円前後~)は、数量限定で店頭に並ぶこともあるそうなので、見つけたら即ゲットですね。

赤坂 Hana Hana キッチンカー

「第7回 NAKAMURAファーマーズマーケット」には、こちらの販売カーで出店予定。シフォンケーキやアイシングクッキーを販売するそうなので、お楽しみに!

“まよい焼き”も人気の
古民家カフェ「tanabata cafe」

柳川 tanabata cafe 外観 柳川 tanabata cafe 内観

続いて訪れたのは、柳川市の総鎮守「日吉神社」の参道入口に位置する「tanabata cafe」です。こちらは「中村学園大学 流通科学部」卒業の石橋隆也さんがオーナーを務めるカフェ。築90年の古民家を改装した店舗は、外観も内観もしっとりとした趣があり、柳川のひな祭りに飾られる伝統工芸品「さげもん」も年中飾られています。

柳川 tanabata cafe ランチ

店内で味わえるのは、福岡の人気ホテル「イル・パラッツォ」の元料理長が手がける洋食やパフェなどのデザートメニュー。写真はランチ、ディナーで楽しめる「ローストビーフ丼(サラダ・スープ付き)」(1,700円)で、しっとり柔らかな肉質と深みある特製ソースの味わいがヤミツキに。プラス400円でカフェドリンクもセットにできますよ。
柳川市にある「豊作ファーム」で育つ黒毛和牛「豊作和牛」を使ったローストビーフ丼も数量限定で登場するのでお見逃しなく。

柳川 tanabata cafe まよい焼き

そしてもう一つ「tanabata cafe」のハズせない名物といえば、柳川のソウルフード「まよい焼き」です。「まよい焼き」は、柳川市で30年以上に渡り愛されてきた回転焼きで、種類が多くてどれにしようかお客さんが迷ってしまうことからその名が付いたそう。生地に具材の名前が焼き付けられていること、ツナやピザといったおかず系の具材が豊富なのも特徴で、子供から大人まで柳川っ子のおなかを満たしてきました。

柳川 tanabata cafe 店主

「まよい焼き」を提供していたお店「まよい焼き でんちゃん」は、2022年6月に惜しまれながら閉店したのですが、その味を受け継いだのが柳川出身の石橋さんでした。

大学卒業後はホテルや外食チェーンを経営する企業に就職し、8年間に渡りマネージャーや店長業務を務め、九州各地を回っていたという石橋さん。「いずれは地元で起業したい」という思いは強く、「流通科学部」で学んだ商学や経営学の知識とこれまでの経験を活かし、30歳を機に会社を立ち上げました。最初は柳川市内でコンビニの経営を始め、店舗を5軒まで増やしたところで、もう一つの目標だった飲食店経営に挑戦することに。そうして「tanabata cafe」の開業準備をしていた際に「まよい焼き でんちゃん」閉店のニュースを知り、“自分が引き継げないか”と商工会議所に相談したのだそう。

柳川 tanabata cafe まよい焼き

「まよい焼き でんちゃん」の女将・高﨑貴美代さんも事業継承者を探しており、数ある候補者の中から見事選ばれて、2022年9月の「tanabata cafe」の開業とほぼ同時期から「まよい焼き」の販売がスタートしました。

「僕も子供の頃からまよい焼きを食べてきた一人なので、地元の味を絶やすことなく受け継ぐことができて本当に嬉しいです。貴美代さんには鉄板や調理器具、のれんまで譲っていただき、2カ月間近くみっちりレシピや焼き方を教わりました。最初は2週間くらい練習したら焼けるようになるかな……と思っていましたが甘かったですね、火加減が本当に難しくて」と石橋さんははにかみます。

柳川 tanabata cafe まよい焼き

「まよい焼き」のラインナップは現在16種類(1個180円~250円)。目玉焼きとベーコンが入る「たまご」、タマネギやピーマンのアクセントも絶妙な「ピザ」、ちょっぴりスパイシーな「チリポテト」など、貴美代さんから受け継いだ14種類に加え、今年の春に新登場した「照りチキ」と「海鮮」もおすすめです。焼きたては表面が香ばしくてふんわり、冷めると生地のもっちり感が増して、どちらも甲乙つけがたいおいしさでした。

柳川 tanabata cafe キッチンカー

ちなみに、開業当初はこのキッチンカーに鉄板を乗せて販売を行っていたそうです。今は店内に焼き場を設けていますが、イベント時には今でもこのキッチンカーが出動!「第7回 NAKAMURAファーマーズマーケット」にも出店予定なので、この緑の車と暖簾を探してみてくださいね。

この記事は「学校法人中村学園」の提供でお届けしました。

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

この記事を書いたひと

UMAGA

homePagefacebookyoutubexinstagram

魅力的な福岡の食文化をもっと楽しんでいただくためのバイブルとして、厳選した信頼性のある情報を毎日更新中。