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2代目が挑む昔ながらのこんにゃく

1958年の創業以来、昔ながらの製法で「こんにゃく」を作り続ける大分県由布市の「佐藤商店」。九州をはじめ、関東・関西の大都市圏のほか、最近では海外のヘルシーブームもあり、ヨーロッパでも販売実績がある。
佐藤達矢社長(64歳)は2代目。東京で会社員をしていたが、創業者である父・昌弘さんが急逝(享年64)。1997年に家業を継いだ。

現在の製造工場は、一部機械化したものの、板こんにゃくの「カット」や糸こんにゃくの「結び」は創業当時と同じく「手作業」にこだわる。佐藤社長いわく「仕上がりが美しく、不思議と味も美味しくなる」。
看板商品のこんにゃくは、全国でも珍しい「アク抜き」をおこなっている。高温で炊き込んで一晩寝かせてアクを取り、苦みやえぐみを取り除く。賞味期限が1週間と短いが、調理の手間が省け、しかも美味しいと評判だ。原材料の95%は「群馬県産」。

佐藤社長の夢は、いずれ大分県産のこんにゃく芋ですべての商品を製造すること。ある日、まだ品種登録されていない貴重な「在来種」があるかもしれないとの一報を受け、とある山深い場所へ。発見すれば10年ぶりだという。果たして見つけることが出来るのか?

会社名:有限会社 佐藤商店
代表者:佐藤達矢 代表取締役社長
住所:大分県由布市庄内町大龍2633-3
電話:097-582-0134
HP:https://sato-shoten-yufu2.jimdoweb.com/

取材後記

今回のロケを通じて、佐藤社長から「こんにゃく」にまつわる様々なお話を聞かせていただきました。
ヘルシーなこんにゃくは海外で爆発的にヒットしている一方で、日本では食の西洋化により消費量が昔と比べて大きく減少していること、地球温暖化のため九州ではこんにゃく芋の栽培が難しくなったこと、アク抜きをすると賞味期限が1週間になること、こんにゃくを固める「石灰」は学校でラインを引く際に使用している石灰と同じ・・・などなど、驚きの連続でした。
 

なかでも大分県にしかない「在来種」は、他の物とは比べ物にならないほどうまい!といいます。
 ぜひ食べてみたかったですが、それはいずれ商品化するまでのお楽しみ。
 

佐藤社長が2代目に就任したのは39歳の時。
それから25年。
父・昌弘さんが亡くなった「64歳」に追いつきました。

そろそろ会社を後進に譲りたいとおっしゃっていましたが、こんにゃくに対する情熱はまだまだ消えそうにありません。
 

(OBS大分放送/富田 浩史)

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