秋の紅葉に変化が起きている。気象庁の全国51地点の観測によると、1953年以降の紅葉日(木全体が色づく日)は年ごとに変化があるものの、平均すると「10年で約3日」遅くなっているという。
この最も大きな要因は、気温の変化だ。紅葉は、朝の最低気温が8度以下になるとスイッチが入り始まるが、近年は秋も気温が高くなかなかスイッチが入らない。今年も九州北部の平野部では、紅葉の見ごろが12月上旬にずれこむ見込み。
では、このまま温暖化が進むと、紅葉にはどのような影響が出るのだろうか。残念ながら、近年の気温上昇の加速傾向を考えると、紅葉の時季が遅くなるのはほぼ確実といえそうだ。九州では12月の「クリスマスの頃に紅葉の見ごろがくる」ということも現実的になりつつある。
また、時季だけではなく、色づきにも影響が出る見込み。紅葉がきれいに色づくには朝晩の冷え込みが欠かせないが、気温が上がれば葉が十分に色づかない可能性がある。
「秋の象徴」として日本の文化に根付いてきた紅葉。何十年か後には、紅葉は秋から「冬の象徴」へと変わり、紅葉と共にクリスマスイルミネーションを見た、紅葉と共に年越しをした、という風景が珍しくないものに変わるかもしれない。
橘高香純=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2026年11月7日掲載
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