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『長崎刺繍~くんち四百年のひと針~』

2026年第11回 
制作:NBC長崎放送
ディレクター:古川恵子

 

「長崎刺繍」。それは江戸時代、長崎に住んでいた唐人によって伝えられたものが起源とされる。唯一海外に開かれたこの町の刺繍には、本物の金、色鮮やかな絹糸、ガラスや銀細工が贅沢に使われた。「長崎くんち」に登場する傘鉾の垂れや衣装の中で今に受け継がれており、刺繍の下に綿や和紙を詰めて立体感を出す「盛り上げ」の演出は、息をのむ煌めきと躍動感を放つ。


しかし現在、その技術を受け継ぐ職人はたった1人になった。嘉勢照太さん(75)。2016年、嘉勢さんの元に長崎くんちの踊町のひとつ「油屋町」から、新しい船頭衣裳の依頼が舞い込んだ。「人生最後の大仕事」―そう決めて挑んだ仕事は、取材と構想をへて2020年に縫い始められた。直後に新型コロナウイルスの感染が拡大し、くんちの奉納踊りは3年間中止に。コロナ禍で制作が続いた衣装は2022年に完成し、本番までの4年間眠りについた。そして今年、ついに諏訪の舞台へ。


今回、「長崎刺繍」制作の全工程の撮影が初めて許された。江戸期の仕事を読み解き伝える嘉勢さんの技。縫い込まれた時間と気迫が、やがて人々の熱狂を支える輝きとなる。1本の糸から始まった最後の大仕事を追った。
 

今回の放送日時

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