福岡市東区の箱崎地区に伝わる地域の行事「人形飾り」が、先週末に行われました。新型コロナの影響で3年ぶりの開催となったこの行事は、子供たちが家々を訪ね歩いてお菓子をもらう、昔ながらの行事です。
◆古い町並み・箱崎地区に伝わる伝統
RKB小松久里子「たくさんの子供たちが通りを歩いています。実はきょう、こちらでとても珍しい祭りが行われているんです」
先週末、福岡市東区の箱崎地区で行われたのは、古くから伝わる「人形飾り」という行事です。網屋天満宮のお地蔵さまの縁日にちなんで、毎年7月23日と24日の2日間行われ、子供たちの無病息災を祈願します。
先週末、福岡市東区の箱崎地区で行われたのは、古くから伝わる「人形飾り」という行事です。網屋天満宮のお地蔵さまの縁日にちなんで、毎年7月23日と24日の2日間行われ、子供たちの無病息災を祈願します。
◆玄関先に手作りの「箱庭」
子供「お線香をあげたら、お菓子がもらえます」
祭りの期間は、地域の民家や店の玄関先に「お地蔵様」と呼ばれる石や、手びねりの人形を飾った箱庭が置かれます。子供たちがそれらを訪ね歩いて線香をあげ、お礼にお菓子をもらうのが習わしになっています。
この行事は、今から680年以上前の南北朝時代、足利氏が九州の菊池氏らを破った「多々良浜の戦い」(1336年)で亡くなった人々を供養したのが始まりと伝えられています。
祭りの期間は、地域の民家や店の玄関先に「お地蔵様」と呼ばれる石や、手びねりの人形を飾った箱庭が置かれます。子供たちがそれらを訪ね歩いて線香をあげ、お礼にお菓子をもらうのが習わしになっています。
この行事は、今から680年以上前の南北朝時代、足利氏が九州の菊池氏らを破った「多々良浜の戦い」(1336年)で亡くなった人々を供養したのが始まりと伝えられています。
◆「感謝の気持ちを持ってほしい」
子供「そこで3か所目、楽しいー」「スペシャルなお祭り」「むちゃくちゃ楽しい祭りです」
保護者「箱崎に来て初めて参加したんですけど、ほかの地区ではなかなかないので、とてもいいと思います」「楽しい中にもみんな感謝の気持ちを持ってほしいな。その一心ですね」
保護者「箱崎に来て初めて参加したんですけど、ほかの地区ではなかなかないので、とてもいいと思います」「楽しい中にもみんな感謝の気持ちを持ってほしいな。その一心ですね」
◆数は少なくなったが
かつては多くの家々や店が箱庭を出していましたが、徐々に数が減少。伝統文化を守ろうと、1996年から地域の行事として復活を図り、一時は40軒ほどにまで増えたそうです。
新型コロナの影響で、3年ぶりの開催となった今年は、10軒ほどと数は少なかったものの、思いを受け継ぐ人たちが再び箱庭を出しました。
箱庭を出している人「3年ぶりで楽しいですよ。子供たちが喜びよるでしょうが。昔は箱崎の漁師町があって、1軒1軒が素朴な人形を飾ってね、ばあちゃんが子供にお菓子をやりよったね。僕も小さい時、それがうれしかったんでね、もう本当うれしかったですよ」
新型コロナの影響で、3年ぶりの開催となった今年は、10軒ほどと数は少なかったものの、思いを受け継ぐ人たちが再び箱庭を出しました。
箱庭を出している人「3年ぶりで楽しいですよ。子供たちが喜びよるでしょうが。昔は箱崎の漁師町があって、1軒1軒が素朴な人形を飾ってね、ばあちゃんが子供にお菓子をやりよったね。僕も小さい時、それがうれしかったんでね、もう本当うれしかったですよ」
◆地域の伝統文化を守る
箱崎伝統文化保存会 藤野重久会長「健康でコロナにならないように、しっかり育っていただければ。(これからも続けていきたい?)箱崎のいろんな伝統と文化が残っていますので、それを大事に子供たちがつないでくれれば一番いいのかなと思います」
歴史がある地域に伝わる、珍しくもどこか懐かしい祭り。地域の大人が子供たちと触れ合い、その成長を見守る優しい気持ちが、コロナ禍を乗り越えて受け継がれています。
歴史がある地域に伝わる、珍しくもどこか懐かしい祭り。地域の大人が子供たちと触れ合い、その成長を見守る優しい気持ちが、コロナ禍を乗り越えて受け継がれています。
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