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スーパーは次の仕入れに“戦々恐々”デパートは「爆買い」に期待~福岡

物価高騰の一つの要因となっているのが急速な円安です。円相場は一時、1ドル=147円台後半で推移し1990年8月以来32年ぶりの円安水準を更新しました。福岡の街でも不安と期待の声が交錯しています。


◆赤字販売を余儀なくされるスーパーも
福岡市東区にあるスーパーでは、円安などの影響を受け輸入品が軒並み値上がりしています。

エムズスーパー中田さん「昨年まで198円で売っていたが今では380円まで値上げしています。フィリピン産のバナナです。通常は99円です。一時期128円まで上げたが、下げている。仕入れに対して赤字で販売しています」

商品の値上がりに、買い物客からも嘆きの声が上がっています。

買い物客「野菜も上がってきている。お肉が安く買えたと思って頻繁に買っていたけど控えめに」「5人家族だから特にいっぱい食べるから大変。なるべく買わないようにしている」

スーパーの担当者によると円安の影響が店頭価格に反映するのは次の仕入れ時期の約2か月後ということです。今の状況が続けば輸入品はさらに値上がりするおそれがあります。

エムズスーパー・中田さん「円安の動きが加速していて12月くらいに来る。さらに2割増しの額になる可能性もあるのでは」


◆百貨店は「明るい未来を想像」
今年1月の時点で円は1ドル=115円前後で推移していました。その後、急速に円安が進み、13日夜は一時147円台後半まで急落しました。

鈴木財務大臣「過度な変動に対しては適切な対応を取りたい」

急速に進む円安を止めないのか。政府・日銀を批判する声も企業からは上がっています。いつ再び為替介入に踏み切るのか。ギリギリの判断を市場が固唾をのんで見守っています。

今月11日に水際対策が大幅に緩和されビザなしの個人旅行が解禁されたことで福岡へ来る外国人も徐々に増えています。外国人による「爆買い」を期待している百貨店は水際対策の緩和と円安をビジネスチャンスと捉えています。

吉松真希「水際対策が大幅に緩和され、海外の観光客も徐々に増えてきました。天神の百貨店も外国人に人気の商品を準備しています」

大丸「日本の酒や高級フルーツ、化粧品の在庫の奥行きを準備したい。ここまできたら期待だけと言いますか、明るい未来を想像しています」

期待と不安が広がる円安。政府と日銀が今後どのような対策をとるかで経済や私たちの暮らしは大きく変わってきます。

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