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博多ラーメンしばらく【芸能人も通う福岡の名店】

福岡の街を歩けば豚骨ラーメンのお店がそこかしこに立ち並ぶ。全国展開しているお店もあれば、古くから常連客に支えられて地域に根付いている名店もある。今回は福岡の豚骨ラーメン界を語る上で外すことの出来ない老舗の名店を紹介したい。

『博多ラーメン しばらく 平和台店』


地下鉄赤坂駅から徒歩圏内。かつては平和台球場が近くにあった場所だ。もともと福岡市早良区西新地区で【博多ラーメンしばらく】は産声を上げたが、この平和台店も福重店も屋号を引き継いで独立してからそれぞれ40年が経とうとしている。

屋号は同じでも味はそれぞれの大将の個性が感じられる。平和台店はコッテリ感が他店よりも強く、そのことを大将の上田さんに伺うと『私が個人的に薄いのより濃い方が好きなんよ。だから平和台店は他の“しばらく”よりは少し濃く感じられるやろうねぇ』とアッサリ返ってきた。

博多ラーメンしばらく平和台店の定番メニュー

大将の上田さんに「一番よく出るメニューはなんですか?」と聞いてみた。しばらく考えて大将が出した答えは・・・“生ビール”(笑)。非常にユーモアある回答だが、店内のお客さんを見渡しながら自分なりにおすすめを書かせてもらおう。

絶対外せない「ラーメン」550円


当然の話ではあるがラーメン(550円)は必食である!昔ながらの豚骨ラーメンという言葉がふさわしい一杯。地元の人でも観光客の人でも、どこか懐かしく感じられるしみじみ美味しい豚骨ラーメンがココでは食べられる。

ガッツリ食べたい人は「焼飯セット」850円


わんぱくに食べたい人は焼飯セット(850円)がおすすめだ。ラーメンに焼飯ハーフサイズが付いてくるセットだが、コク深い味わいでお腹を満たしてくれる。若者はこれに加えてラーメン替玉で満腹感を得ている。

意外な人気メニュー「餃子定食」750円


ラーメン店でありながら意外な人気メニューが餃子定食(750円)だ。このセットにラーメンは付いていないが、店で包み込む手作り餃子と豚骨スープ、白飯と高菜が付いてくる。さらには一年を通して食べられるおでんを2種類選ぶことが出来るというのが人気なのだ。

「しばらく」に来る芸能人とは?

こちらには芸能人やプロ野球選手が度々訪れるというが、大将も店員さんも芸能に疎く、気づかないことが多いという。アイドルのファンの方がわんさか来て、「昨日この店に○○が来たでしょ?どの席に座ったんですか?」とSNSに投稿された写真を見せられ、その時になって初めて“昨日のあの人が芸能人だったのか”と知ることもあるという(笑)。

入店するなり見惚れるほどの美人がいらっしゃって、しばらく見とれながら接客をしていると、そのお客さんの隣の方が日本を代表するロックスターだとスタッフに教えられて驚いたということもあったそうだ。

なぜ屋号が「しばらく」なのか?

福岡のラーメン通の間でも気に留める人がいないほど当たり前に響くこの屋号。
実は歌舞伎の「暫(しばらく)」という演目からきている。
悪人から善良な人々を守るために現れる主人公が“しばらく!”と行って登場する歌舞伎の象徴的台詞だが、創業者が昔気質の職人でその様子がハマる人物だったということもあるのだという。そのほか、七代目市川團十郎の歌舞伎の演目で歌舞伎十八番の一つであり、博多ラーメンの十八番を目指すようにとの思いも込められているそう。

ラーメンどんぶりを飲み干すと屋号の名残が姿を表すのだが、平和台店の大将・上田さんは器が浅く小ぶりだからスープがすぐに零れてしまうため、大きめのそれを今は使っていて、これは替玉用に使っているという(笑)。
ラーメンどんぶりが大きめになってからも、かつてはスープが零れやすかったという名残で、今もなお受け皿を継承しているところが創業者へのリスペクトがあるように思える。

平和台店の大将の上田さんは恥ずかしがり屋だがとにかく人情味のあふれる方だ。
筆者がギターケースを抱えて通っていた頃は“兄貴が歌で売れたらその時はいっぱいお金つこうてね(使ってね)、お疲れぇ”と少しのおまけを添えられていたのも僕の青春の一ページだ。

『博多ラーメン しばらく 平和台店』 店舗情報

住所:福岡県福岡市中央区大手門1丁目2-19(Googleマップ
営業時間:11時~15時 17:30~23時
※日曜日は奇数週のみ定休日 偶数週は11時~15時
電話番号:092-712-1788

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この記事を書いたひと

加藤淳也(カト淳)

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ラジオパーソナリティー&リポーター&時々テレビ(笑)出演し、麺と音楽と野球と映画を探求するのが趣味の中年期おじさん。子供の頃から番組を編集したり文字におこして分析しながら観ていた変わり者。