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叩け!響け!南阿蘇太鼓

日が暮れた、南阿蘇村の体育館から響くのは和太鼓の音色。中では30人ほどの小学生らが真剣に練習に励んでいる。チーム名は「南阿蘇太鼓」。指導者の1人、井島昂星さんは幼少の頃より和太鼓に触れ、全国の大太鼓一人打ちコンテストで4冠を達成。
2017年には「世界一の太鼓打ち」と認められた。
「南阿蘇太鼓」の結成は2017年。きっかけはその1年前の熊本地震だった。震災直後、大きな被害を受けた南阿蘇をボランティアで訪れた井島さん。「太鼓で阿蘇地域を元気にしたい」と、地域に和太鼓チームを作ることを決意した。結成当初は18人だった団員も今では大人を含め40人ほどになり、週2回の練習日に励んできた。
しかし2020年に入り状況は一変。新型コロナウイルスの影響で学校は休校。練習はもちろん大会やイベントも中止に。だが待っていても状況は変わらない。井島さんは「動画レッスン」を制作、子どもたちのモチベーション維持をはかると共に子どもらから届く練習動画に感化され、新曲を作成。体力作りや基礎練習にも努めた。
6月、待ちに待った練習が再開。そして10月には震災で寸断されていた国道が復旧。途絶えていた旅館でのステージ演奏も再開した。復興への追い風吹く中、太鼓で阿蘇にエールを送り続ける井島さんと子どもたちの交流を描く。
(製作:RKK熊本放送 / 久保田 泰代)

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