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防ぐ!からまる!浮かぶ!ネット七変化

大分市の株式会社コテガワでは、ポリエステル製のネット「STKネット」を販売している。軽量で耐腐食性に優れた「STKネット」はこれまでに地震で崩落した熊本城の壁面や、日本各地の海岸、火山地帯など、1600件以上採用されている。

転機が訪れたのは2017年、大分県内のため池での死亡事故。小手川昌次社長(67)は軽さと耐久性のある「STKネット」を池ののり面に設置し、水に浮かべることができれば、ため池に落ちても、ネットに捕まって登れるのではないか、と考えた。そして完成したのが、水に浮く転落防止用のネット「からまるネット」だ。一度落ちたら自力で這い上がる事が不可能といわれるため池に安全対策を講じた。

さらに、水に浮くという特性を生かした商品を開発。それが水上ハンモック「リラもっく」だ。人が横たわる部分にネットを張り、ネットのまわりを、浮力と耐久性に優れた素材で覆うことで安全性を確保。全身がネットに包まれたような安心感の中で楽しむリラクゼーション用品に仕上げた。現在は、おんせん県おおいたならではの試みとして、プールや温泉への導入もすすめている。

命の安全と癒しを追求する小手川社長の挑戦を追った。
取材先:株式会社 コテガワ 
担当者:小手川昌次 社長
住所:大分県大分市舞鶴町1丁目3番30号 STビル11階
TEL:(097)533-6490
HP:http://you-kotegawa.co.jp/

取材後記

あるパンフレットに書かれていた「水の上で寝て見ませんか?」という1フレーズ。これが株式会社コテガワとの出会いでした。取材中、小手川昌次社長に「リラもっくに乗ってみませんか?」と促され、実際に乗ってみると、そのあまりの気持ちよさに、ついうたた寝してしまったこともありました。ポリエステル素材なので背中に痛みを感じることはなく、まさに極上のリラクゼーションでした。

さまざまな用途で導入される「STKネット」。その背景には、小手川社長の企業理念「困ってる人の助けになるものを提供したい」という思いがあるということを強く感じました。新しいアイデアの先には常に困っている人の存在があり、その人のチカラになりたいという思いが新商品を生み出す原動力になっています。

奇想天外なアイデアで生まれたリラクゼーションアイテムは「おんせん県おおいた」ならではの試みとして、温泉宿やプールなどで導入が進んでいます。

これからも形を変えて様々な用途で活躍するSTKネットと小手川社長の挑戦を私も楽しみにしています。

(OBS大分放送 / 神田光喜)

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