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今週のにわかのお題は、円安について

ラジオ
秋ですね~。文化の秋。
水曜日のよなおし堂は、博多の郷土芸能・福岡市無形民俗文化財である博多にわかを楽しんでいます。
今週のお題は、「円安、149円台32年ぶり更新」
下田文代が挑戦します。

「円安が進行して深刻ぃなっとるばい」
「そげな状態で国ぁ何ができるとな?」
「日本が持っとる外国のお金ば使うて日本の円ば買うてこの円安ば止めるとたい」
「それば実行する財務大臣さんな張り切っちゃろうね」
「いいや、孫思いで保育園の運動会に行く予定やった大臣さんな為替介入で忙しゅうなって孫の姿ば見られんごとなるって嘆きよんしゃった」
「そしたら大臣さんな孫の保育園にゃあ行かんとかいな?」
「いいや、それでも行くげな」
「いくら孫思いでちゃそげな時間ななかろうもん。一体、保育園のどこで見学するというとな?」
「大臣さんが円安ば止める大仕事ばするとなら、園外(円買い)しかなか」

指南してくださるのは、博多にわか振興会相談役の志岐らん梅さんです。採点と講評は下記の通りです。
採点  風刺:2.5/4  構成:2/3  オチ:3/3  合計:7.5/10
講評
このお題での風刺は難しいです。やはり、この作品にもほとんどみられませんでした。また、風刺の代わりに自分の思いを入れてもいいと思います。財務大臣が孫の保育園の運動会にも行けないというのが主題だと思います。「孫ぁ一人の国民ばい。その国民ば喜ばせることの出来ん大臣にはなりとうなかげな。嘆いたりしよらんごたる」と現実に大臣が言いそうにない台詞を入れると皮肉、風刺になると思います。
構成では円安に対応する財務大臣が張り切っているという状況から、いきなり孫の保育園の運動会に行けないという話の展開になっています。あいだに「毎日、世間やら国会で円安対策のことばかり言われて疲れとんなるばい。大臣も家に帰りゃ奥さんも子供も孫もおるとばい」などとつなぎの言葉を入れるのが自然だと思います。岸田首相も丁寧な説明は大事とおっしゃっていました。(笑)
オチ部分で「保育園のどこで見学するていうとな?」という質問を「保育園の中で見学するとな?保育園の外な?」にすると「園外」が生きると思います。円買い(園外)というのは珍しいオチです。思わず感銘を受け高得点になりました。(笑)
円買いのオチに対しては「塩害」「煙害」などがあります。ともにマイナスイメージの言葉なので話の展開がさらに難しくなります。「園外」は「円買い」からかけ離れているので話の展開がしやすくなります。「園外」はいい選択だと思います。

志岐らん梅さんのお手本にわかです。
「円安が149円代ぃ、32年ぶり更新しとるとげな」
「ばって、ああたの会社ぁ輸出しよるけん、景気ぁよかろうもん」
「うちの会社が景気のよかてな。ぞうたんのごと。部品のほとんどば輸入しよるけん、その時、その時で気ば張って仕事ばせないかんとたい」
「そげん緊張の続くとやったら、ラジコで世直し堂の博多にわかば聞くともよかばい。それよりクラシック音楽ば聞いて心ば落着かせるとが一番よかろうね」
「何な、心ば落着かせるとぃ、クラシック音楽がよかてな。そげな音楽ば聞きよったら、余計、仕事のことば思い出いて落ち着かんごとなる」
「なして、クラシック音楽ば聞いたらそげんなるとな?」
「そらぁ、音楽ば聞いたら、あたきの会社ぁ輸出入で左右さるうことやけん、演奏ば(円相場)気ぃする」

毎回「難しい、大変」といいながら挑戦し続ける仲谷と下田です。
来週もお楽しみに。

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