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「直方がんだ びっくり市」1年で最も忙しい年末年始に密着!


オープンから途切れることのない人の波…。ノスタルジックな雰囲気漂う“食のワンダーランド”「直方がんだ びっくり市」の光景だ。
今回は、RKBが30年以上にわたり追い続けてきたびっくり市の、1年で1番忙しい年末年始を密着取材した!

お肉だけじゃない!巨大市場の舞台裏

直方市感田。肉の卸問屋「明治屋産業」が46年前に立ち上げ、激安店として名を馳せるスーパー「びっくり市」。ここには、もともと本業の“お肉”以外にも数多くの人気店がある。実は、明治屋産業の直営店の他に野菜、魚など29ものテナントが入居し、どれも行列ができる店ばかりなのだ。

ブリを1000本売る!人情鮮魚店「ク田ゑ」

福岡の正月では欠かすことのできないブリを年末に1000本売るという鮮魚店「ク田ゑ(くたえ)」。坪売り上げ日本一にも輝いた名店だ。対面販売にとことんこだわり、お客さんと店員の値切り合戦が醍醐味というだけあって、威勢の良い声が飛び交う。
取材時は、クロマグロの幼魚が1本200円で売られていた。安く仕入れることができればお客さんに還元するのがポリシーだ。

 
2022年12月30日。福岡県福智町にある「筑豊魚市場」では、この年最後のセリが行われた。ここでク田ゑは、ブリ1100本にカキ1トンなどを大量に仕入れた。これを2日間で売り切るという。
午前8時。オープン1時間前にフライングでお客さんが入店すると、ついに年末商戦が始まった。ブリは切り身も売れるが、1本まるごとも売れてしまうのがびっくり市だ。さらには日本一を目指すク田ゑとあって、もともと1万8000円のブリが、タイムセールではなんと半額の9000円に!
鮮魚店が1年で1番忙しい大みそかは、刺身も段違いで売れるという。ク田ゑ史上最も高額な3万円の刺身盛り合わせは、“Tick Tokフォロワー数3万人越え”の刺身担当・こんぶちゃん(23歳)が考案。高級食材をこれでもかと詰め込んだ、職人歴5年の集大成だ。
規格外のタイムセールでは、サバが10匹で500円、カツオが7匹で200円!どれも飛ぶように売れ、最終的に1.5トンのカキと1600本のブリが午後3時には完売した。

1日1万本超!鮮魚店の“売れる串焼き”

びっくり市が1年で最も熱い日。様々なテナントに人が押し寄せる中、桁外れの行列店があった。全てがジャンボで激安、「一太郎」の串焼きだ。その人気は圧倒的で、閉店1時間前に完売御礼となった。
2023年1月8日午前4時。“一太郎の眠らない男”・取締役でもある武藤店長は、午前2時から仕込みをしていた。それでも間に合わないという。
実は一太郎の本業は鮮魚店。ク田ゑの真向かいにあり、こちらも人気すぎる店だ。串焼きを始めたのはお客さんの声がきっかけだった。「いか焼きのタレがおいしいから豚バラでも焼いて」と言われ、やってみたところ好評だったという。人気に火が付いたのは、種類を大幅に増やした2年前。今では30種類以上の串焼きが所狭しと並ぶ。週末3日間の営業ではあるが、1日平均1万本の串焼きを売るというモンスター級の鮮魚店だ。
生でも食べられる新鮮なタイラギ串、鶏ももとニンニクの創作焼き鳥など、オープンに向け次々と焼き上げていく。午前9時のオープン時点で、およそ500本の串焼きがずらりと並んだ。基本の焼き鳥は一律139円と、ジャンボサイズだが価格は控えめ。お客さんは揃って大量購入だ。

1日で最高1万8000本売れる鮮魚店の串焼き。武藤店長は「全国を見ても(ここまで売れる店は他に)ないのでは。自信を持って言えます、うちの焼き鳥は日本一です」
鮮魚店の店主が、串焼きでも天下を取る!

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この記事を書いたひと

軽部明香里

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アナウンサー、ナレーター、タレント、記者、そしてライター。東北で生まれ育ち、東京経由で九州へ。大好きな福岡と東京を拠点に活動中。またの名は、訛りすぎるアナウンサー・酒田倉子。時々出身地の山形弁を話す。<br>所属:<a href="https://litomon.jp" target="_blank" style="text-decoration: underline;">リトルモンスターエンターテインメント</a>