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まじもん!地下鉄七隈線延伸!変わる博多エリア

3月27日に延伸開業する地下鉄七隈線に、ひと足早く潜入取材! 延伸区間を走行する新車両に乗って、新駅「櫛田神社前駅」と「博多駅」エリアを散策しながら、春のお出かけにぴったりな立ち寄りスポットをご紹介します。

祝・延伸開業! 新車両にも注目を


延伸するのは「天神南駅」から「博多駅」までの約1.6kmの区間。ひと足先におじゃました試乗会では、天神南駅を発車した列車は新設された「櫛田神社前駅」を経由して、最終目的地の「博多駅」を目指します。

七隈線が開業したのは、2005年2月3日。RKBには、当日未明の橋本駅(福岡市西区)の映像がアーカイブに残っていました。

試乗した列車内では、いつの時代も変わらぬ「鉄道愛」を持つ、かわいい鉄道ファンにも出会うことができました。つり手部分の向きが変わってより持ちやすくなるなど、パワーアップした七隈線の新車両にもぜひ注目してみてください。

櫛田神社前駅エリア

櫛田神社前駅のランドマーク「キャナルシティ博多」

天神南駅から櫛田神社前駅までは約2分。駅のシンボルマークは櫛田神社の銀杏の葉と、博多祇園山笠の舁き縄を組み合わせたデザインとなっています。また、コンコースには、博多人形や博多織など、地元の伝統工芸品約75点が並ぶ展示スペースが設けられています。

櫛田神社前駅のランドマーク「キャナルシティ博多」が開業したのは1996年4月20日のことでした。初年度には約1,600万人が来場。当時、家庭に普及しはじめていたパソコンショップに大行列ができていました。

さらに時代をさかのぼると、その場所はボウリング場だったことが判明! 西鉄ライオンズに所属していた野球選手、故・稲尾和久さんが始球式をつとめました。

博多の総鎮守「櫛田神社」の5つのトリビアとは?

駅から歩いて数分の場所にある「櫛田神社」。実は、櫛田神社にはたくさんのトリビアがあるんです。権禰宜の髙山定史さんに境内を案内していただきました。


【トリビア1】本殿の雷神さま・風神さま

本殿上の彫刻では、左の雷神さまが博多に雨風を降らせて人々を困らせようとしていますが、右の風神さまが「あっかんべ~」の仕草で雷神を退治しています。

専門家の調査によると、この彫刻は明治から大正時代に作られたと推定されています。当時の博多と言えば、一世を風靡した川上音二郎の「オッペケペー節」や、博多弁の即興芸能「博多にわか」が栄えていたころ。「人々を笑わせ、楽しませよう」という気質が、こうした彫刻にも見られるようです。


【トリビア2】霊泉鶴の井戸

「霊泉鶴の井戸」には、本殿の下から湧き出る水が流れています。一度も枯れたことがないというこの水には、塩分が含まれています。地形の関係で昔は海だったことから、井戸を掘ると海水が混ざった水になるようです。


【トリビア3】南門は海の名残り

南門にまわると、傾斜のある階段があります。これは、昔その先が海だったことの名残りだそう。漁師たちはこの場所に船をつけ、航海の安全や豊漁祈願をするために、とれた魚をお供えに来ていたそうです。


【トリビア4】博多祇園山笠の舞台「清道」

第4のトリビアは、博多祇園山笠の舞台として有名な「清道」。ここでは古くから「節分」も執り行われ、縁起物を求めてたくさんの人々が神社に集いました。過去にはなんと、オランウータンが参加したこともあったとか!


【トリビア5】横綱にチャレンジできる「試石」

昔から相撲との関わりが深かった櫛田神社には、歴代の横綱たちが実際に持ち上げた「力石(ちからいし)」があります。その脇には、“横綱体験”ができる「試石(ためしいし)」も。重さは約120kgもある重量級です。

博多百年蔵「宮前迎賓館 灯明殿」

今年4月にグランドオープンを迎える「宮前迎賓館 灯明殿」は、「博多百年蔵」の呼び名で知られる「石蔵酒造」(博多区堅粕)の新施設。宴会場として食事利用も可能で、100名以上を収容する大会場も用意されています。

披露宴や宴会で提供される食事にもこだわりが光ります。器として使用するのは博多曲物で、博多水炊き風のお吸い物など博多ゆかりの品々が登場。石蔵酒造オリジナルの清酒が宴席に花を添えてくれます。宴会利用は10名からOK。7,000円からフードドリンク付きで、完全予約制です。

「ポーたま 櫛田表参道店」&「宿屋 ひととき」

櫛田表参道で見つけたのは、沖縄のソウルフード、ポークたまごおにぎりの専門店「ポーたま 櫛田表参道店」。おすすめは、ここでしか味わえない「アジタル」(650円)と、老舗「ふくや」の明太子をふんだんに使った「博多めんたま」(650円)。ボリュームたっぷりのごちそうです。

「ポーたま」の奥へと進むと、「宿屋 ひととき」の客室が現れます。和室の空間もある3階「博 -BAKU-」は、檜風呂付で1泊2名30,000円~、6名で利用すると4万5,600円~とお得に! 2階「多 -KAZU-」は1泊2名2万4,000円~。

※各朝食ポーたま付き

宿泊施設も開業ラッシュ!

櫛田神社前駅近くにオープンした「mizuka Business キャナルシティ博多前」は、タッチパネルが置かれる無人型ホテル。福岡発のブランドで、全国15カ所に展開しています。料金は1泊1人6,000円~。

駅周辺には、昔から簡易宿泊所が集まっていました。RKBに残る映像には、1960年代の旧博多駅の姿もあり、中には寝台列車を模した宿泊所も?! さらに、驚きなのが1泊80円という当時の宿泊料金。ちなみに、当時の公務員の初任給は1万円でした。

「ざぜん饅頭」が名物の「いとうカフェ」(博多区祇園)

去年10月にオープンした、博多区祇園の「いとうカフェ」はミントグリーンの外観が目印です。迎えてくれたのは、約30年前に仏門に入った風外和尚。大川市にあるお寺を守りながら講演活動を行う傍ら、お店を切り盛りしています。

名物の回転焼・ざぜん饅頭は、和尚の出家先が、“うどん・そば・饅頭発祥の地“と知られる承天寺だったことから誕生しました。ざぜん饅頭「ハカタ」は1個350円。中にはあんこのほか、杏仁やクリームチーズ、クランベリー、ドライフルーツなどがぎっしりと詰まっています。

博多駅エリア

待望の延伸開業で博多駅がさらに便利に!

櫛田神社前駅から博多駅までは約1分で到着します。七隈線のホームは地下5階にありますが、「動く歩道」のおかげで空港線への乗り換えも便利! 地下3階の空港線ホームとつながっています。

2016年11月8日、博多駅前では道路陥没事故が発生。長さ30メートル、深さ15メートルの巨大な穴となり、大量の水が流れ込みました。夜通しの作業により道路は7日後に復旧したものの、延伸開業は約2年遅れで進行し、2023年春の開業に至りました。

地下街の名店「名代ラーメン亭 博多駅地下街店」

博多駅の歴史を知る名店と言えば、「名代ラーメン亭 博多駅地下街店」。「ラーメン」(500円)は、あっさりまろやかなスープが特徴。豚骨(ゲンコツ)を10時間煮込んだスープは、創業当時から50年間変わらない味わいです。

お店の前身は、天神・因幡町商店街にあった「コーリキ青果店」でした。「『因幡うどん』が大繁盛していたから」という理由で、1971年にラーメン店に転身し、「名代ラーメン亭」として博多駅の地下街へ出店したそうです。

同店の代表取締役で3代目にあたる高力夏男さんいわく、開業当初、博多駅周辺は田んぼのような状態で、雨が降った後は長ぐつがないと歩けなかったのだとか。今と比べると、ひ想像できないほど人通りが少なかったそうです。

創業40年を超える生パスタの店「ぼんじょるの」

博多駅の地下と言えば、人気店が軒を連ねる“食のパラダイス”です。なかでも、生パスタの店「ぼんじょるの」は、創業42年の老舗。エビチリのチリソースから発想したオリジナルの看板料理「ダイナマイト」をいただきました。

「トライアングル」は、謎の三角関係が隠れているパスタ。謎解きを目当てにトライするお客さんが続出の一皿です。クリームソースかと思えば、ほのかに香るミートソースに高菜の組み合わせ。禁断の“三角関係”に大満足でした!

ウイスキー約250種類をそろえる「お酒の美術館 ポプラ博多駅前店」

「ポプラ博多駅前店」にあるのは、「お酒の美術館 ポプラ博多駅前店」。営業は午後5時から午後11時までの間で、おつまみやお菓子はポプラの店内で購入して持ち込むスタイルです。

店内で楽しめるのは、オールドボトルをメインとした約250種類のウイスキー。1970年代に流通した「ジョニーウォーカー ブラックラベル」は1ショット900円。「バランタイン30年」は1ショット2,000円です。

1回100円のくじでは「珍味」を引き当て、なんと「わらすぼの干物」が登場。カジュアルな雰囲気でお酒を楽しめる空間です。


2023年3月27日、ついに待望の七隈線延伸開業を迎えます。交通の利便性が上がり、さらにまちが盛り上がりそうな天神&博多。春のお出かけには、新しくなった七隈線をぜひ利用してみてください!

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