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コロナ禍の立山

2021年第8回
制作:チューリップテレビ
ディレクター:川縁 大雅

富山・長野両県にまたがる北アルプスを貫く立山黒部アルペンルート(総延長37.2キロ)。毎年90万人近くの登山者や観光客が訪れ、このうち外国人客が24万人を占める。
2020年も例年通り4月中旬に全線開通したが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、たった3日間で営業休止に追い込まれた。
静寂に包まれた北アルプスの雲上の世界。立山から人の姿が消えた。ありのままの大自然がむき出しとなり、山小屋で働く人たちはこれまで見たことのない立山が広がっていたと語った。普段なら聞き逃していた山々を流れる風の音や雪解け水のせせらぎ。そして…。霊山・立山の「神の使い」とされる国の特別天然記念物「ライチョウ」の泣き声が雪原に響き渡っていた。
そして2か月後、政府が東京との往来自粛を解除した6月19日以降、立山にも登山者が少しずつ戻ってきた。立山観光は夏から秋にかけピークを迎え、山小屋には大勢の登山者や観光客が訪れる。山小屋は登山者に宿泊や休憩の場を提供するだけでなく、登山道の整備や登山者への情報提供、遭難者の救助など幅広い役割を担っている。
そのため、多くの山小屋は感染防止のため、マスクや消毒液の配備のほか、定員削減などの対策を講じ、営業を再開した。
一方、水源がなく、手洗いなどの対策がとれない山小屋は今シーズンの休業を余儀なくなされた。
登山者・観光客の増加に伴い、増大する感染リスク。3密の環境がそろう立山の山小屋は感染者を出さずに無事シーズンを終えることができたのか…。新型コロナに翻弄された立山の山小屋を追った。

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