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今年上半期にオープンした福岡市のラーメン店の中でも最注目株はココ

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ラーメンライター上村による連載「福岡ラーメン愛が止まらない」。今回は、2026年上半期にオープンした新店の中でも「最注目の非豚骨」だと僕自身思っている「らぁ麺 辰山」(2026年 4/1 OPEN)を紹介します。

辰山 外観

場所は福岡市中央区白金エリア、「マックスバリュ エクスプレス白金店」の前。元・ジビエ料理「フォレスト商会」が入っていた物件です。レンガを基調としたレトロチックな外観、内観とも基本的には以前のままですが、カウンター席はスタンディングとなりサクッと“立ち食いラーメン”も楽しめるスタイルとなっています。また、店前でゆらぐ幟を見ても分かるように夏場は「ふわふわかき氷」も販売。新旧が心地よく交差する雰囲気を含め、総合的におもしろみのある業態ですね。

ラーメンのメニューは「醤油」「塩」「煮干」の大きく3種(各900円)で、それぞれ具材スペシャルの「特製」(各1,350円)も用意。プラス、随時デビューする季節の限定麺も楽しめます(現在は梅を効かせた冷やしラーメン)。店主は辰山響(たつやま・きょう、1997年大牟田市出身)という若き職人。

店主 辰山響

僕自身、辰山さんが以前働いていたラーメン店を取材した際にも話を聞いたことがあり、かつラーメンファン界隈でも特に筋金入りのラヲタとして通っている人であるため、「あの辰山響が独立開業する」という話は各方面から聞こえてきていました。

愛すべきキャラクターで先輩のラーメン店主たちからも可愛がられている辰山さん。自分の“好き”を表現するために一切妥協しない人なので、4月のオープン以来大盛況となっていることも頷けます。僕が特に興味深く思ったのは、彼が修業時代に作っていたラーメンとは全く異なる設計の非豚骨を出すに至った経緯です。

先に述べたように、辰山さんは根っからのラヲタであり、同時に料理を作るのも大好き。学生時代からプロ顔負けの食の技と探究心をもっていました。ラーメンもその他ジャンルの料理も食べ歩きだけにとどまらず、心に響いたメニューは自宅にて我流で作ってみることを繰り返す日々。ラーメンの知識を深めようとガッツリ系の店で働いていた時代もこのような麺活を怠らず、さまざまなラーメンを創作していたといいます。
「以前、西中洲にある名店『三原豆腐店』でも働かせていただいていたんですが、その際店でとっていた“和出汁”の旨味、奥深さに感銘を受けました。この心地よい“出汁感”をラーメンで表現したいと研究。試行錯誤して僕なりに作り込んだ和出汁が現在のラーメンの要となっています」と辰山さんは話します。

辰山 特製醤油らぁ麺

この日いただいた「特製 醤油らぁ麺」(上写真・1,350円)は鶏ガラと、多彩な乾物の旨味を詰めて別取りした和出汁のダブルスープ。「ヒゲタしょうゆ」、溜まり醤油などをブレンドしたラーメンダレが奥深いコクと甘さを添え、さらに仕上げ油の黄金の鶏油が程よいパンチを出しています。“特製”はチャーシュー、割るとリキッドな黄身が流れ出す煮卵1個、味がよくしみた柔らかいメンマなどがのっていますが、何といってもこのチャーシューが半端なくうまいですね。単に「低温調理のレアチャーシュー」と表現するだけじゃもったいない逸品。
聞けば、塩麹や特製醤油に漬け込んだ豚肩ロース肉を低温でじっくりと調理した後に、炭の香りをほのかにつけているということ。“燻”香るチャーシューはそんなに珍しいものではないんですが、同店はこの塩梅がとにかく絶妙なんです。肉への火の入れ方だけでなく、炭火の煙の立たせ方、くぐらせ方にとことんこだわっています。

辰山 自家製麺

また、麺も自家製。しかも当日朝に製麺する“打ち立て”で出すのも大きな特徴です。
辰山さんはかつて、趣味の範疇のラーメン作りにおいても小型のパスタマシンを購入し麺まで自らで作っていました。このことからも、いかに熱心なラヲタであったことが分かるでしょう。
店を開くにあたっては大和製作所の製麺機を導入。麺作りの研修にも参加し、“プロとしてやっていく”製麺の理解を深めました。そしてたどり着いたのが、あえて熟成させずに打ち立てを出す現在のスタイルです。

打ち立ての麺はふんわり感、チュルチュル感が際立っています。一方、熟成をかけた麺はよりコシ、ヒキが強くなるのが一般的。もちろん、こっちが良い、あっちが悪いなどではなく、あくまで各店主の考えや食べ手の好みとなりますが、とにかく「辰山」の麺を啜ればいつもの麺とは異なる新鮮な食感、なめらかさを感じられるはずです。国産小麦「春よ恋」や強力粉「オーション」をブレンドして作る多加水麺。すばらしい仕上がりに舌を巻きました。

辰山 煮干しらぁ麺

「醤油らぁ麺」があまりにうまかったので2杯目「煮干しらぁ麺」(900円)もオーダーしました。こちらは、煮干し×昆布×背脂の組み合わせ。カエシは同じく「ヒゲタ醤油」がベースです。いや~、これもうんまっ! 二ボ感の主張の具合、塩味も超僕好み。シャキシャキな刻みタマネギの好アクセント、もみ海苔の磯の香り、ジュワリとスープに溶け出す感じも最高ですね。





辰山 かき氷

食後には「ふわふわかき氷」(写真はキャラメルミルク600円)を注文。辰山さんはラーメンと同じくかき氷にもどハマリして、何より自分が食べたい一杯を作り込みました。爽やかな甘さのふ~んわりキャラメルミルクでクールダウン。かき氷のみの利用だと基本はテイクアウト(屋外席は利用可)。ラーメンを食べた後のデザートでオーダーするとそのまま席を使うことができます。

そのほか、この日はお腹いっぱいになり食べられませんでしたがサイドメニューでは辛シビ「麻婆豆腐丼」(400円)も名物になっています。隣の人が食べているのをみてバリバリ美味しそうでした。








辰山 店主

僕自身胸を張りプッシュする新店「らぁ麺 辰山」。すでに人気店の仲間入りを果たしていますが、行列がさらに伸びないうちに食べに行くことをおすすめします(上写真は辰山響さんとスタッフのレオさん)。

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この記事を書いたひと

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