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この手で、わが街を ~熊本地震から5年 夢追う少女の記録~

2021年第14回
制作:RKK熊本放送
ディレクター:徳本 光太朗

炎天下での仕事に汗を流す、藤川優茉さん(20)。熊本県内で土木の仕事に就く、いわゆる土木女子だ。女性のなり手が少ないこの仕事を目指したのには5年前の出来事がきっかけだった。
2016年4月14日と16日、熊本地方を震源とする最大震度7の揺れが熊本県を襲った。一連の地震で2度の震度7の揺れを観測したのは史上初めて。県内では43000棟以上の住宅が全半壊、亡くなった人は関連死を含めると270人にのぼった。
地震発生から3週間。当時中学3年生だった藤川さんも、御船町にある自宅が一部損壊し、車中泊が続く。通学する中学校は避難所となり、自宅に帰れない多くの人たちが身を寄せ、不安な日々を過ごしていた。そんな地域の人を励まそうと立ち上がった藤川さん。吹奏楽部の仲間と避難所演奏会を開いたのだ。演奏を聞いた被災住民から貰った、たくさんの感謝の言葉に「地域のためにできることを今後も続けたい」と思うようになった藤川さん、将来の夢の出発点になった。「自分の手で、ふるさとの再生を手掛けたい」藤川さんは一歩を踏み出した。熊本地震から5年。二十歳になった藤川さんに小さな奇跡が起こる。

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