ガン、老化、便秘、肌のトラブルの原因は腸にある!【Let’s美腸生活 #3】

ガン、老化、便秘、肌のトラブルの原因は腸にある!【Let’s美腸生活 #3】

心身ともに健康な生活を送るために、とても大切な臓器「腸」。【Let’s美腸生活】では、腸の機能や重要な役割について、数回にわたって詳しくご紹介しています。

(前回コラムはこちら)

腸年齢をチェック! 知ってるつもりで知らない、腸の仕組みと大切な機能 【Let’s美腸生活 #1】

善玉菌・悪玉菌のほかにいる日和見菌とは!?腸内細菌について詳しく解説【Let’s美腸生活 #2】

一見、腸とは関係ないように見える不調や病気が、実は、腸内環境の乱れに起因していることは多々あります。つまり、腸内環境を整えることで、病気の発症を未然に防げたり、進行を抑えたりできる可能性は大きいのです。そこで今回は、腸内環境が体に与えるさまざまな影響と原因、そして毎日のお通じから、自分の腸内環境を知るためのポイントをご説明します。

大腸ガンや肝臓ガンを引き起こす悪玉菌

肝臓がんは、脂肪肝から肝硬変を経て進行します。脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪がたまった状態のこと。アルコールの過剰摂取が主な原因ですが、アルコール以外にも原因があります。それが悪玉菌です。

腸内で悪玉菌が増殖しLPS※という毒素を生み出すと、LPSが血流にのって肝臓に到達し、非アルコール性脂肪肝炎を引き起こします。この症状を患った人の5~20%が肝硬変を患い、症状がさらに進行すると、やがて肝臓がんの発症へとつながります。
※LPS…リポポリサッカライドの略称。日本語では糖脂質またはリポ多糖と呼ばれる

また、アリアケ菌という悪玉菌が増殖すると、消化液の胆汁から二次胆汁酸という発がん物質を作り出します。これが肝臓に流れ込むと肝臓がんの原因になります。

他に、フソバクテリウムやヌクレアタムという悪玉菌は、歯周病の原因菌として知られていますが、大腸がん患者の便の中に多く存在することから、大腸がんの発がんや進行に関連している可能性もあると考えられています。

通称デブ菌「ファーミキューテス」とは?

腸内細菌の1つ「ファーミキューテス」が“デブ菌”として注目されるようになったのは2006年。ワシントン大学の研究チームが英国の世界的科学雑誌「Nature」に発表した論文で知られるようになりました。

「ファーミキューテス」の特徴は、栄養を過剰に吸収してしまうこと。通常は吸収できない難消化性の食物ですら分解吸収してしまうのです。「水を飲んでも太る」という人がいますが、もしかしたら、このデブ菌の仕業かもしれません! ちなみに「ファーミュキューテス」は腸内細菌の7割を占める日和見菌。腸内バランスがとれ、健康なときは無害ですが、ひとたび体が弱ると腸内で悪い働きをしてしまうので注意が必要です。

美肌のもとは腸内細菌!

腸内で吸収した栄養素は血管を通して全身の細胞へと運ばれ、新しい細胞を作る材料になります。ですから、腸の状態が悪く正常に働いていないと、栄養が全身にいきわたらず老化の原因になってしまうのです。
善玉菌が優勢であれば腸内が酸性に保たれ、アルカリ性を好む悪玉菌の増殖が抑えられます。一方、悪玉菌が増えると腸内のバランスが乱れ、様々な不調を引き起こします。

その一つが便秘です。
腸の中に老廃物が長くとどまると、アンモニア、フェノール、硫化水素などの腐敗物質が産生されます。これが腸管内で吸収され、血管を経由して体全身をめぐり、肌に到達することで、ニキビやふきでものをはじめとする、さまざまな肌トラブルにつながっていくのです。

また肌の美しさに大きく影響すると考えられているのが、女性ホルモン「エストロゲン」の量です。エストロゲンは、コラーゲン生成を促し、肌に潤いを与える美肌ホルモンで、体内で不足すると、腸内細菌が大豆イソフラボンから「エクオール」というエストエロゲンの代替物質を作り出します。ところが日本人の約43%は、腸内で「エクオール」を作り出せる菌を十分には持ち合わせていないというデータも。腸内細菌のバランスは食生活や体調によって変化するため、日々の献立に積極的に大豆製品を取り入れるのと同時に、腸内フローラのバランスを整えることが重要。また、エクオールをサプリメントで補うという方法もおすすめです。

まずは便の状態をチェック

理想の便とはどんなものなのでしょうか。
それは、バナナのような形をしていて、色はやや黄色っぽい茶色。量はバナナ2本分くらいが理想的だとされています。

便が黄色いのは消化液の一つである胆汁酸のせい。しかし、腸内を通過する時間が長いと、水分が吸収され胆汁酸が濃くなるため、便の色は黒くなります。逆に、滞在時間が短いと、水分が吸収される時間が少なくなるため、軟便や下痢の状態になります。

このように腸内での滞在時間によって便の状態は変化します。他にも、便の色からは多くの健康状態を推測することができます。例えば、便が黒いと胃や十二指腸で出血している可能性が。赤い血が便に混ざりこんだ状態なら大腸で出血している疑いがありますし、表面だけに血がついている場合は痔の可能性が考えられます。

また、便に胆汁酸が含まれていないと便が白っぽくなります。胆汁酸が出にくいのは、胆汁の出口がふさがれているからだと考えられますが、その場合は肝臓、膵臓、胆管にがんができている可能性もあります。

毎日、自分の便をチェックすれば、腸内環境だけでなく、消化器官全体の健康状態を確認することができますよ。ぜひ、トイレの水を流す前に、便器の中を覗いてみてください。

次回は、腸内環境のバランスを整えるための具体的な方法や習慣をご紹介します。

腸内環境を良い状態に保つための9のオススメ【Let’s美腸生活 #4】

THE WRITER

福岡市博多区に本社を置き、ドラッグストア、調剤薬局などを展開する。創業、明治35年(西暦1902年) 。健康に関する様々なコラムを展開しています。

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