皆さんは、福岡市内のラーメンの平均価格をご存じでしょうか? 僕の体感では1杯700~800円といったところでしたが、ふと気になって公式な統計を調べてみました。総務省が毎月発表している「小売物価統計調査(2026年4月)」によると、福岡市における「ラーメン(中華そば)」の平均価格は803円。全国平均の741円と比べると62円高いものの全国81都市のランキングでは23位で、突出して高価というわけではありません(ちなみに第1位は隣県の熊本市で913円!)。"1,000円の壁"を超える店がポツポツ現れる一方で「はかたや」のように1杯290円という低価格路線を貫くチェーンもあり、今後も二極化が続きそうです。そんな中でラーメン1杯600円台で提供している店は希有な存在といえ、まさに庶民の味方といえる一軒が、西鉄高宮駅前にある「博多ラーメン 黒羽」です。
場所は西鉄高宮駅から、通称「高宮通り」といわれる県道31号線を挟んだ真正面にある駅前の好立地。そんな一等地で2017年に開業し、コロナ禍を挟んで数度の値上げを行いながらも庶民的な価格を維持し続けているのは、頭が下がる思いです。
デフォルトのラーメンは630円で替玉は100円、セットの半チャーハンはプラス250円。これらをすべて合計しても980円と、1,000円でお釣りが来る計算です! 「チャーシューメン」「赤ラーメン(辛味噌)」「黒ラーメン(マー油)」「ワンタンメン」など、豊富なバリエーションもすべて800円以下。客層も地元の常連客がメインで、こんな店が自宅や職場の近くにあれば通いたくなるのもうなずけますよね。
店内はL字形カウンター9席のみ。コロナ禍の名残でしょうか、カウンターと厨房の間は半透明の仕切り板で遮られています。今回のお目当てである「ちゃんぽん」(800円)に「半チャーハン」のセットを注文すると、厨房の中から"カン、カン、カン"と中華鍋を叩くリズミカルな音が聞こえてきて、中が見えない分期待が高まります。
こちらのラーメンはどこか懐かしい味わいの豚骨スープですが、同じスープをベースにした「ちゃんぽん」もやはり「これぞ博多ちゃんぽん」といいたくなるオーソドックな一杯。少し褐色がかったスープからはマイルドな豚骨の匂いが漂い、ひと啜りするとややカエシの醤油味を立たせたような印象でした。具材はキャベツ、モヤシ、玉ネギ、人参、キクラゲに、豚肉、カマボコ、チクワといったオールスター級のラインアップで、食べ応えも充分です。
黄色みがかった中太麺は、かん水を効かせたツルシコ食感で喉ごしがよく、かなり好みのタイプです。時間が経ってもスープを吸いにくく、最後までしっかりとしたコシと喉ごしを楽しめます。
「ちゃんぽん」にしばし遅れて「半チャーハン」も登場。小皿に中華お玉でこんもり美しく盛られ、添えられた福神漬けの紅色が彩りを添えています。見るからにお米の粒立ちがよく、具材には卵、ネギ、そしてチャーシューもしっかりイン。あっさりとした塩味で単体では物足りなさを感じるかもしれませんが、ラーメンやちゃんぽんの濃厚な豚骨スープと一緒に食べることを前提に最適化されています。ボリューム感もちょうど良く、大満足のうちに完食しました。次回は「赤ラーメン」「黒ラーメン」のバリエーションや、「冷やし中華」「ざるラーメン」といった夏季限定メニューを食べに訪れたいものです。
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