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あなたも作れる! 住宅模型の世界

熊本市に全国でも類を見ない「住宅模型」専門の博物館がある。玄関や階段はもちろん、クローゼットなど表からは見えない部分まで再現した200棟の模型が並ぶ様はまるで小さな住宅街だ。

この模型を製作しているのは建設会社、「フジプルーフ工専」。メインの仕事は建物の防水や外装工事だが、それらの施工は雨の日になるとできない。そこで着目したのが、工事ができない時でも売り上げを立てることができる住宅模型の制作だった。主な顧客は住宅メーカー。彼らにとって図面を立体化する事で依頼主に完成形をしっかりイメージさせることができる住宅模型は貴重な営業ツールだ。

だが現状、その制作は一つ一つ手作りするほかなく、一カ月以上もかかることから高い需要に対し、供給は少ない。このためフジプルーフの設計士、宮﨑花菜子さん(33)が研究を重ね開発したのが高品質で低価格、そして短期間で完成する住宅模型組み立てキット「dekita(できた)」。発売以降、ノベルティや教育用アイテム、一般のホビー用途など様々な需要も掘り起こし、住宅メーカーだけでなく一般客からも問い合わせが殺到中だ。

小さな住宅模型に託す大きな可能性。宮崎さんの奮闘を紹介する。
取材先:フジプルーフ工専 有限会社
担当者:設計士 宮﨑 花菜子
住所:熊本市南区近見8丁目8-79
TEL:096-355-8444
HP:http://fuziproof.jp/ その他:
住宅模型キット「dekita」(デキタ) https://ie-mokei.com/ 特設HPから購入可能。 12,100円~(送料・税込)
一般向け簡易な組み立てキットは「dekita_second」 16,500円~(送料・税込)
 

取材後記

昔 私が自宅を建てようとした時、家族との打ち合わせに苦労しました。子どもの頃「自分の秘密基地」をよく紙にラクガキしていた私は図面から間取りをイメージすることはなんとなくできたのですが、他の家族は建築図面を読み解く事に難儀していたからです。
こんな時に住宅模型があったらなぁ・・・と感じていました。

しかし、住宅メーカーに相談しても「いや、個人宅で模型を作ることはまずしない」とのこと。大型施設の際は設計事務所が模型を手作りする事はありますが、個人宅まで模型を作っていたら確かに大変です。

でも家を建てる人にとっては一生に一度、人生で一番高い買い物です。取材したフジプルーフ工専の宮﨑さんは「模型から始める家づくりを」と話していました。模型を使い、しっかり考え、後悔のない住宅設計をしてほしい。設計士で2人の子どもを育てる宮﨑さんならではの想いです。

私も、番組を通して誰かのマイホームづくりのお役にたてたら嬉しいです。

(RKK熊本放送 / 友住 修武)

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