さまざまな「ブランド豚」が市場に流通し、人気を博している。 そのような中にあって、“副生物”である豚足やホルモン、ハラミなどを活用して新商品を次々と開発し業績を伸ばしているのが、食品加工会社 栗山ノーサンだ。ハラミやホルモンは、販売実績を伸ばしてきたが、「豚足」は見た目がグロテスク、食べ方が分からない、下処理に時間がかかるという理由で敬遠されてきた。
しかし、その「豚足」が近年業績を伸ばしてきている。?その、一端を担ってきたのが商品企画部長、池田吉啓さん(51歳)。通称「豚足王子」。池田部長は、「豚足」の見た目の変革、おしゃれな料理、すぐに調理ができるをテーマに10種類の豚足レシピを考案。 これを、「とんそくNight」と題したイベントで参加者に食べてもらったところ好評を得た。このイベントは現在までに延べ50回を数え、宮崎市や都城市、さらには東京などでも開催。
これを機に、これまでの「豚足」のイメージを覆し、県内はもちろん、東京、沖縄、福岡の飲食店などと取り引きをしている。 世界では、メジャーな食材として扱われている「豚足」。 海外への販路拡大を目指して、新工場の稼働も控えている。 万人受けすることなかった「豚足」。その魅力に迫る。
会社名:栗山ノーサン
住所:宮崎県都城市大王町33号12番地
※10月から新工場移転
宮崎県都城市横市町9761番および9762番
電話:0986-23-8491
取材後記
「僕、一度も自分から豚足王子と名乗ったことはないんです。」
確かに、王子とはちょっと言い難い今回の主人公、池田吉啓さん。
以前、雑誌の取材を受けたときに豚足について熱く語った池田さん。
その際にライターさんが“豚足王子”と紹介。
一気に“豚足王子”という呼び名が広まったんだそうです。
“豚足王子”は、本当に豚足に対する思いが熱い!
実は、以前勤務していた大手食品加工会社で豚足の商品開発を提案したそうなんですが残念ながら形にはなりませんでした。
それでも豚足への情熱を捨てきれなかった“王子”。
これまでのキャリアを投げ打って栗山ノーサンに押しかけ入社。
しかし、豚足を扱う栗山ノーサンでも豚足に対する熱い“王子”を 一歩引いて見ていたんだとか。
実は“とんそくNIGHT”というイベントは栗山ノーサンのオフィシャルなイベントではなく“王子”が自費で始めたイベント。 このイベントのために“王子”が開発した豚足レシピは300種類を超えているんです。
“とんそくNIGHT”で使った金額を聞くと『え~ッ!?』驚くほどのものでした。
しかし、このイベントがきっかけで売り上げを伸ばした豚足。
この結果に会社としてもオフィシャルなイベントにしようということで 先日、第1回目が行われたばかり。
豚足に対するたった一人の情熱が、人を動かし、会社を動かし そして売り上げも伸ばす。
情熱を持って仕事をする大切さを、私自身今回の取材を通して 学ぶことができました。
私は池田さんを“豚足王子”ではなく、“豚足ナポレオン”と名付けます。
最後に、栗山ノーサンの豚足。
その概念が変わるくらい、本当においしいと思います!
一食の価値アリです!
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