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家業アトツギ支援ISSIN#4 福岡県からホンモノで世界を目指す!”超暖!ファイヤーリフレクター”

少子高齢化の現代、中小企業の後継者不足が深刻化しています。そこで注目されているのが若い世代が後を継ぐことで事業を継続させる事業改革。福岡県が去年7月から”スタートアップ企業”と”事業後継者である跡継ぎ”を対象に世界で勝てる本物の商品開発を目指す「ISSIN」をスタートさせました。

名だたる企業経営者がアドバイザーとなり、今年3月のクラウドファンディングによる資金調達まで支援しています。アトツギ企業の新規事業や商品開発、ビジネスモデルの変化に取り組んでいます。
今回ご紹介するアトツギ企業は、福岡県新宮町にある創業76年の「石蔵商店」。

その4代目のアトツギが石蔵義浩さん37歳。今年の1月から事業を継承した若き跡継ぎ。石蔵商店は、戦後まもなく、工業・農業・医療などあらゆる分野の計量器メーカーとして創業。そして35年前から、新たに始めたのが建材部門。建築に使う石材や軽量骨材などを取り扱っています。実はその建材部門の看板商品”プロックス遮熱シート”がいま業界で注目されています。
物体から放射される熱を反射する性質のアルミニュウム。石蔵商店のプロックス遮熱シートは純度99%以上のアルミを表面に使用し、放射熱を97%カット。工場や倉庫などの金属屋根の温度を下げ、室内を快適空間にすることができる商品なんだそうです。夏場の熱中症対策など、広い分野に導入されています。

金属板に電気ヒーターで放射熱を3分間与え続けた場合、遮熱シートを張っているものと張っていないものの表面温度がどう変化するのか? 比べる実験をしてみました。

温度を測れるサーモカメラで表面温度を測ったところ、シートを張っていない金属板は104℃に対し、遮熱シート張っているほうは36℃と低い温度を保っていました。その温度差はなんと68℃! 違いは一目瞭然ですね!
この熱を97%反射する遮熱シートを材料にISSINの支援を受け、キャンプ好きでもある4代目の義浩さんが考案した商品が”超暖!ファイヤーリフレクター”。燃えにくい処理を施した帆布にアルミ純度99%の遮熱シートを張ったものだそうで、焚火の放射熱を反射させ身体を温めるというもの。どのような効果があるのか実際にキャンプ場にて実証してもらいました。

会社にキャンプ部もあるというから驚きです。持ち運びの良さやコンパクト設計など、キャンプ部が試作品を使い、改良点を洗いだして開発してきたのだそう。通常のリフレクターは風に弱く倒れてしまうことが多いので、アルミ支柱を打ち込むこみ、固定することで強度をアップさせました。真冬のキャンプ場で焚火の熱を効率よく集め、キャンパー自らの体を温めてみます!
焚火のみの場合の体の表面温度は17℃前後。しかし風が吹くと体感温度はもっと下がります。ファイヤーリフレクターで焚火を覆うとリフレクターの表面温度は18℃。完全に遮熱をしている状態となります。そして体の表面温度は軽く40℃越え! 体の表面温度差は20~30℃の違いがあります。温かいを越して熱い様子。これは真冬のキャンプにはもってこいですね。

横から見てみると、焚火の放射熱を囲んでいる表面のアルミが反射して座っている人の体に集中的に熱を伝えているのが分かりますね。しかもシート自体は熱を持たず、本体の表面は全く熱くなりません。これなら子供が間違って触ってしまっても大丈夫!

またプロ向けの建築用不燃素材を使用しているので火があたっても燃えにくいのも特徴です。キャンプの焚火の効率を格段に上げる”ファイヤーリフレクター”。石蔵商店のキャンプ部が総力を上げて開発したその実力はホンモノのようです!

〇石蔵商店(新宮工場)…福岡県新宮町

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