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西中洲に穴場爆誕。人気シェフ監修の和食コースがなんと5,500円!

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実力派の店が軒を連ね、高確率で素敵な美味と出逢える西中洲。そんな福岡屈指のグルメエリアで、いま「博多 無空」が話題です。今年2月16日にリニューアルした店ですが、手間暇かけたコース料理がなんと5,500円で楽しめるというのです。にわかには信じがたい話ですが、百聞は一食に如かず。さっそく噂を確かめに行ってきました。

無空玄関

目的地は国体道路沿いの7階建てビル。が、1階に掲示されたテナント看板の中に「無空」の文字はありません。やや不安になりつつ、エレベーターで3階に上がると店の暖簾が現れひと安心(笑)。周囲を包む静かな空気には、そこはかとない“大人の隠れ家”の匂いがしました。

無空 店内

木目調の店内も、高級割烹を思わせる端正な表情。シンプルな美しさと開放感が、ここのカウンター席をかなり快適なものにしています。料理は21時まで予約制の5,500円コースを提供。以降はアラカルトも用意され、日本酒&ワインバー的な利用ができるそうです。
しかしこの店、以前はたしか15,000円の天ぷらコース一本だったはず。この転身にはいったい何があったのでしょう?

無空料理長

その経緯を、料理長の宮木健次さんが教えてくれました。きっかけはコロナ禍の休業中、ここのオーナーが西村貴仁さんと出会ったこと。そう、卓越した創作料理で評価の高い、南区平和の星付きレストラン「ニシムラ・タカシヒト・ラ・キュイジーヌ・クリアテビィテ(以下「ニシムラ」)のオーナーシェフです。
その味に惚れ込んだ「無空」のオーナーが、西村シェフに料理の全面監修を依頼し、それを機にリニューアルを行なったとか。「実は、僕やここのスタッフも<ニシムラ>のメンバーなんですよ」と宮木さんが言い添えました。

無空春巻き 無空真鯛

となれば、いまや不安はないも同然。鋭い感性と確かな技法で、和洋中の枠を超えた美味を創造する“西村料理”は、常に期待を裏切らぬ信頼のブランドなのですから。
ここの月替わりコースにも、やはりその醍醐味がありました。1品目のグリーンピースのすり流しの後に供された、海老と椎茸の春巻きにはブリのカラスミがたっぷり振られ、中華×和食の相乗効果が絶妙です。
3品目は真鯛の昆布締めにオクラを乗せ、トマトのジュレを添えたもの。とくにジュレの澄んだ酸味が素晴らしく、聞くと「ミキサーにかけたトマトを1日かけて濾し、滋味あふれる液体を固めた労作」だとか。小ポーションながら存在感抜群です。

無空コロッケ 無空豚肉

4品目には雪玉のような球体が登場。これは細かく刻んだトリュフで香りを出したジャガイモの天ぷらで、仕上げは削りたてのパルミジャーノレッジャーノをたっぷりと。これに合わせるべきはワインか日本酒か……あぁ悩ましい。
この後もヨコワマグロ+ビーフン、口直しの冷製カボスラー麺などが続き、いよいよメインに突入。この日は、塩麹でマリネした豚ヒレ肉を70℃でじっくり火入れし、照り焼きソースと春菊のオイルで味わう一品です。「イメージ的には肉じゃが」という発想の面白さは、さすが西村シェフですね。

無空ラーメン 無空デザート

さらに土鍋ご飯を食べ終え、本来ならデザートで締めるところですが、その前に手強い誘惑が待っていました。「ニシムラ」が昼間だけ営む人気のラーメン店、「ニシムラ麺」の特製ラー麺が追加で頼めるのです。しかも、今宵はここでしか頼めない鮪ラー麺(ハーフ1,200円・1杯2,200円)があると聞いて即決しました。
マグロの骨で取った出汁を和出汁と合わせ、まろやかな甘みを醸成したスープがとにかく最高で、これは頼んで悔いなしの逸品! さらに無料のご飯とチーズを残ったスープに入れ、リゾットが作れるお楽しみもたまりません。ちなみにデザートのオペラも、当然抜かりなしの完成度でした。

かくして完走したコースは、追加のラー麺を含め11品。しかも全品が平均点以上の出来とあって、もはや驚きを超え感動的ですらあります。「ニシムラ」で大半の仕込みを行えることや、西村シェフの経験・創意があればこそ、こうした“魔法”は生まれるのでしょう。
なお同じフロアにはカウンター9席のバーも併設。20:00~翌3:00までの営業で、待ち合わせに良し、食後の1杯にも良し、ですよ。

博多 無空(むく)
福岡市中央区西中洲1-4プロスペリタ西中洲Ⅱ-3F
092-734-6900 ※コースは完全予約制

店舗名:博多 無空(むく)
ジャンル:日本料理
住所:福岡市中央区西中洲1-4プロスペリタ西中洲Ⅱ-3F
電話番号:092-734-6900 ※コースは完全予約制
営業時間:17:30~OS23:00
定休日:不定
席数:カウンター13席
個室:なし
メニュー:ディナーコース5,500円、追加のラー麺・ハーフ1,200円~・1杯2,200円~
URL:https://www.instagram.com/hakata_muku/

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この記事を書いたひと

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