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ゴルフの実況は難しい!|アナウンサーコラム

「実況するのが1番難しいスポーツは?」と聞かれたら、迷わず「ゴルフ」と答える。多くの選手の現状把握と瞬時の状況判断が必要だからだ。

 RKBのゴルフ中継では14~18番が放送で出てくるが、それぞれのホールにティーショット、第2打、パッティングをする選手がいて、勝負の流れの中でランダムに映し出される。プロ野球中継で例えれば、その日試合が行われているセ・パ各球場の動きが次々と映し出されて、それに実況をつけるようなものなのだ。

 画面を見て、瞬時にその映像が何番ホールの何打目地点で、選手が誰なのかを把握し、どんな状況から打つのかを判断する。その上で、最終日の優勝争いが佳境に入り、トップがコロコロ入れ替わる展開になると、放送席で頭の中はパニック状態になる。家のテレビではゆったりと見られるのに、放送席ではあれこれ頭を使うため、とても展開が早く感じる。

 先週末の「RKB×三井松島レディス」で約10年ぶりにゴルフ実況を担当した。今回私は1番ホールのみの中継(CS放送)だったので、説明したものとはちょっと違うが、出場108人の選手の資料作りやコースの下見など準備は変わらない。私にとってプレー(ベストスコア101)もしゃべりも難易度の高いのが「ゴルフ」なのだ。

5月20日(土)毎日新聞掲載

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