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「バスから降りてもらうだけで10分…」日本最大級のバス会社 悩みは“訪日客”への対応

1日に運行しているバスは約3000台。西鉄バス(福岡市)は、日本最大級のバス会社です。市内を縦横に走る西鉄バスは、とても身近な交通手段ですが、急増している外国人訪日客は文化の違いで乗降の際に手間取ることが増えています。

バス車内の様子を見てみると


バス運転士「降りてもらうだけで、10分ぐらいかかる。バス停に停車すると、その先の運行に遅れが生じたり…」

「両替機に千円札を入れています。小銭を受け取り…また両替機にお金を入れてしまいました。乗務員さんが説明して、一枚一枚小銭を数えて代わりに料金箱に入れました」

こちらの家族連れ、支払いは終えているようですが、何かあったようです。乗車場所の証明となる「整理券」を取るのを、忘れていたのです。

韓国人観光客「整理券を撮っていなかったので、支払いでとまどいました」
 

水際対策緩和と円安で急増した外国人観光客


金曜日の福岡空港国際線ターミナル。団体旅行よりも自由度が高い、少数での個人旅行を楽しむ人が多いようです。訪日観光の受け入れで重要となるのが、空港や港からの移動手段。鉄道やバス、タクシーなどの「二次交通」です。

韓国人観光客「福岡は初めてです。何も計画せずに来ました。とりあえずドン・キホーテに行きたい。路線バスでとりあえず博多駅に行って、グーグルマップを見ながら探そうと思います」
韓国人観光客「大分県の湯布院に行って、明日は博多や天神で遊ぼうと思います。福岡では、路線バスや地下鉄で移動します」

九州に入国した外国人の数は、新型コロナの水際対策が緩和された2022年10月以降急激に増え、2023年8月は27万2000人。9割の24万人が、福岡県への入国です。円安もあり、観光地だけでなく福岡市の街中でも外国観光客の姿が増えています。

バスの「乗り方」自体が違う…


外国人観光客のバスの利用は増えていますが、日本の交通事情に不慣れな人が多いのが現状です。

「カップルですね。『2人だ』と伝えました。両替機に小銭をたくさん入れています。さらに千円札も両替? 乗務員さんが支払い箱に入れています。運転だけでなく、このようなことも対応しなければ行けないので大変です」

韓国人観光客「日本のバスに初めて乗りましたが、ちょっと難しかった。日本のバスと韓国のバスはかなり違います」

西鉄の路線バスは、車体の左中央から乗車して、整理券を取り、降りる場所でお金を払う「後払い」システム。アメリカや韓国などのバスは前から乗車し、その時に一律の料金を支払う「前払い」システムが一般的です。日本の車は左側通行、アメリカや韓国は右側通行で、交通事情も違います。

バス運転士「前払いなのか、後払いなのか? 両替が必要なのか? 降りる時にとまどう方がけっこう多いですね」

よく分からないので「高額紙幣で払ってお釣りをもらえばよい」と考える人もいますが、バス車内で高額紙幣の両替はできません。

運転士「通常1分ぐらいで全員降りられるのが、5~6分かかったり。後ろにはバスがずらっと並んでいる。ドキドキしながら……仕方ないんですけど」

言語の問題もあります。

西日本鉄道広報課によりますと、運転士を含め、通信教育などで英語の習得を希望する人には社がサポートする仕組みを整えているほか、乗務員の運転マニュアルの中に英語・韓国語・中国語の例文を掲載しています。運転士はこの文を指差して意思疎通を図ったり、中には独自に工夫した国語の説明カードを運賃箱に貼ったりしている人もいる、ということです。
 

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