はぎれをつなぎ合わせたファブリックロープが困窮世帯の生活の糧に…子育て拠点「じじっか」が“しめ縄”を販売
毎週末、訪れた親子に食事を提供している福岡県久留米市の子育て拠点「じじっか」では、持続可能な運営に向けて、新たな取り組みを始めました。寄付という形で寄せられた善意を無駄にせず、自分たちで食材費を捻出しながら利用者の意識も変えていく仕組みです。
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集まったリリボンを世界にひとつの“しめ縄”に 販売収益で食材購入
食材との物々交換でじじっかに預けられたリリボン。しめ縄職人の指導を受けたじじっかの運営スタッフが、農家から提供してもらった稲わらと合わせてひとつひとつ手作業でしめ縄に加工しています。リリボンは組み合わせる端切れによって色合いや材質が一本一本違うため、それぞれ「世界にひとつ」のしめ縄になります。完成したしめ縄はインターネット上で販売し、その売り上げはじじっかで使う食材費に充てる計画です。
じじっか・コミュニティマネージャー樋口由恵さん「ひとり親家庭では、どうしても自分たち家族の生活で精一杯になりがちだけど、リリボンの仕組みであれば、食材を得ると同時に、じじっかの運営費の捻出に貢献できます。自分の居場所を守り、誰かのためになる。そうすることで、低くなってしまった自己肯定感を上げることに繋がればと期待しています」
しめ縄はひとつ6000円。ひと月500円の寄付と考えると1年分の寄付にあたる金額です。今年の販売目標は250個。来年以降はリリボンマーケットの規模も拡大し、自治体や団体からの助成金だけに頼らず、自前で1年分の食材費の捻出を進めようと考えています。
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