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異例の自治体トップ同士の告訴 「圧力かけていない」町長主張の根拠を覆す証言か 福岡県

福岡県田川市長が、大任町の町長を強要未遂容疑で告訴している問題。大任町長は「圧力をかけていない」として逆告訴していますが、その根拠の一つを崩す証言が出てきました。

「潔白」主張の町長


12月、庁舎内での撮影が一部認められ、大任町議会の様子を映すモニターを撮影することができました。この日の議会では、永原町長が町の予算から110万円を投じて逆告訴したことについて議員が質問しました。
 


次谷隆澄議員「『大任町の潔白』とはどういった意味でしょうか?」「永原町長は『弁護士が100%勝てると言っている』と言われましたが、その根拠はどこにあるのでしょうか」
 


永原町長「100%町長は起訴されるということはありません、という弁護士の見解を私はうかがったから、それを話しただけです」

永原町長は「潔白」を主張していますが、その根拠を議会に対し明確には示しませんでした。

現場に立ち会っていた市担当部長

永原町長が「圧力をかけていない」とする根拠の一つが、田川市長と面会した際に同席した田川市幹部の受け止め方です。面会に同席した担当部長は田川市議会の全員協議会でこのように証言しました。
 


田川市の担当部長(当時)「実際にそこが強要ないしは、また圧力はあったかというようなことでございましたら、それに関しては人それぞれの思いが、感じ方があろうと思います。私の方としてはそこまではなかった」

永原町長は、この担当部長の受け止め方を根拠の一つだと繰り返し説明しています。
 


永原町長(7月)「悪意持って言うたら、そう感じるやないですか。先ほどの部長も課長も『圧力とか感じなかった』と」

 


永原町長(9月)「議会に出て部長と課長が『圧力を感じなかった』。でしょ。言うたやないですか」

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この記事を書いたひと

今林隆史

1976年生まれ 福岡市出身 政治・経済などのニュース取材に加え、ドキュメンタリー番組の制作にも携わる。第58次南極観測隊に同行。JNNソウル特派員として韓国の大統領選挙(2022)などを取材。気象予報士・潜水士の資格を有し、環境問題や防災、水中考古学などをライフワークとして取材する。 番組「黒い樹氷~自然からの警告~」で科学技術映像祭 内閣総理大臣賞(2009)、「甦る元寇の船~神風の正体に迫る~」同映像祭 文部科学大臣賞(2013)など受賞。