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「政治塾で『子育てに興味がある』と言っても『経済でしょ、外交でしょ』と言われる」政治の世界で男女均等となる日をめざして

女性の政治家や地域のリーダーを増やすための合宿が開かれました。女性政治学者などで作るパリテ・アカデミーという団体が主催したもので、政治の世界で男女均等となることを目指しています。
 

10代から60代の22人が参加

福岡県春日市で開かれた「女性政治リーダートレーニング合宿」には政治家や地域のリーダーを目指す10代から60代の女性22人が参加しました。
 


福岡市から参加 吉岡玲子さん(47)
「議会とか見ても男性議員が多いなって。社会変えるには女性の声を政治の場に届けるって大事なんじゃないかと思いまして、小さな力でも届けることができればいいかなと思って参加させていただきました」

合宿を主催した「パリテ・アカデミー」は、女性議員を増やそうと、女性政治学者が作った団体で、これまで何人も女性議員を送り出しています。

なぜ女性リーダーが必要なのか

合宿の初日、参加者はまず、選挙の仕組みや、演説の際の効果的なスピーチの方法などを学びます。合宿2日目には、福岡や佐賀で活動する女性議員3人がパネルディスカッションを行いました。
※「なぜもっと女性リーダーが必要か~女性議員が語る地域の未来~」

パネラーの1人、福岡県議会の後藤香織議員は、かつて「パリテ・アカデミー」で学んだ女性の1人です。
 


後藤香織 福岡県議
「政治塾で出会った人たち男性とかの前で、『私は子育てとかに興味がある』と言うと、『そういうことよりも経済でしょ外交でしょ』と言われて。今のこの政治が偏っているというところに疑問を感じて普通の生活をしている人たちの声が届くような政治に変えたいなと思ったことがきっかけで目指すようになりました。女性のみなさんと話すと、『これが課題だよね』と思うことが一緒で。パリテ・アカデミーでは仲間ができたり課題を言いあえたところがすごくよかった」

福岡県内 女性の地方議員は約15%

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後藤議員が所属する福岡県議会では、現在、87人中女性議員は13人、14.9%です。福岡県全体でも市議や町議などの、女性の地方議員の割合は15%ほどにとどまっています。

パネルディスカッションでは、仕事のやりがいや苦労したことなどを語り、政治家やリーダーを目指す女性たちへエールを送りました。

「子育ても生活もすべて政治につながっている」

後藤香織 福岡県議
「子育ても生活もすべて政治につながっているんだと私も実感しています。ここにいるみなさんも女性のことや政治のことに深く関心をもっていて、世の中を変えたい、こういうふうにしたいという思いが強い方だと思いますのでみなさんと一緒になってよい社会をつくっていくためにこれからも頑張っていきたいと思います。みなさんもがんばってください」

選挙戦を疑似体験 17歳の参加者は

合宿最後のプログラムは、5つのチームに分かれての選挙戦です。候補者やキャンペーンマネージャーなど役割を決め、政策やスローガン、どのような選挙活動を行うか発表します。



参加者
「若い人たち20代の女性が暮らしたい働きたいと思える大牟田市にしたいと思っています」

この選挙戦の疑似体験が、自分の意見を自信をもって伝え、課題解決を通してお互いを高め合うことにつながります。それがこの合宿の目的の一つなのです。
 


参加した申彩里さん(17)
「最年少での参加だったんですけど、同じ志をもった人たちが集まるので普段はあまり話すことができない政治のことを話し議論することができて本当にいい経験だったなと思います」
 


パリテ・アカデミー 三浦まり共同代表
「合宿が終わった後のネットワークもすごく重要です。修了生の間で誰かが立候補すると選挙の応援に行ったりということをしていたので、今回福岡でやったことによって九州一帯にいいネットワークが広がることを期待しています」

「パリテ」とはフランス語で「同等・同量」という意味の言葉です。パリテ・アカデミーは政治の世界で男女均等となることを目指しています。

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