福岡に移住する外国人の数は年々増加傾向にあり、2016年から2025年までの間に約1.6倍にも増えたことがわかっています(住民基本台帳より)。なぜ彼らは移住先に福岡を選んだのでしょうか。海外移住者のコミュニティの場所になっている「Cheers国際交流Bar」(福岡市中央区大名)で、調査してみました。
食?人?福岡に惹かれた理由は様々
スペインから2年半前に移住してきたマルクは、スペイン語、カタラン語、ポルトガル語など、語学堪能。ワールドワイドなマルクが福岡を選んだ理由は「海も山もあるし、食べ物も美味しいし、人が優しいから」とのことでした。
ドイツからやってきたイヴィツアが初めて福岡を訪れたのは12年前のこと。日本語学校を探す中でたまたま福岡の学校がヒットしたそうです。そんな彼が福岡でこよなく愛しているのは「スシロー」。最初はお寿司が食べたくて行っていましたが、店員の女性がタイプで、最後はそのために行っていたとか…。
アメリカ・シカゴ出身のスペンサーは、空手が趣味。アメリカの空手の先生が、福岡の空手の先生と繋がっていたことから福岡に来たのだそう。でも、最も力を入れているのは空手ではなく、音楽活動!
なんと、彼は「ESTEY(エスティー)」という名前で活動し、サンセットライブにも出演するほどの人気アーティストでした。
続いては、それぞれ違う国の出身ながら同じ日本語学校に通う3人の留学生。みんな去年の4月から福岡に来たそうです。福岡を選んだ理由については「東京や大阪よりも物価が安いから」と、なんともスマートな回答。

また「博多美人」というワードも飛び出しました。博多美人は万国共通ワードなのかも?

奥さんが福岡の人なので、結婚を機に移住を決めたと話すアメリカ人男性も。
福岡をはじめ九州の魅力をYouTubeで世界に発信している、福岡在住歴10カ月のオーストラリア人男性も、福岡の女性と結婚。その出会いはイマドキで、マッチングアプリだったそうです。
福岡グルメ食わず嫌い外国人VS人気福岡グルメ店

福岡といえば、とんこつラーメンや焼き鳥、明太子やもつ鍋、水炊きなど、グルメが目白押し。しかし、取材を進めていると、彼らは「あまり福岡名物を食べていないのでは疑惑」が浮上しました。特に、内臓やレバーを食べる習慣がない人からは「まずそう」なんて感想も。これは福岡県民として見過ごすわけにはいきません!
そこで、もつ鍋を食べたことがないと話すクリスチャンと、もつ鍋が嫌いと言うジェレミーを、超有名店「博多もつ鍋おおやま 天神別邸」に招待。「おおやま」のもつ鍋は、九州味噌や西京味噌といった数種類の味噌を絶妙にブレンドすることで作られた、濃厚なスープとプリプリのモツがたまらない「もつ鍋みそ味(1人前)」(1,980円※画像は2人前)が人気です。

ジェレミーが嫌いなもつ鍋、クリスチャンが初めて食べる明太子に挑戦します。果たして2人の反応は……!?
最初にやってきたのは、クリスチャンが挑戦する「おおやま謹製 博多辛子明太子」(858円)。まずは、ひと口。「予想していなかった味」と目を見開きます。どうやら、気に入ってもらえたようです。
ついに、もつ鍋が運ばれてきました。ジェレミーの顔が、どんどん曇っていきます。
スープを飲み、キャベツを食べ、ようやくモツを口へ……! 少々渋い顔でしたが、最終的には「めっちゃ好きというわけではないけど、モツへの印象は、70%は変わった」と、笑顔を見せてくれました。
ちなみに、もつ鍋は初めて食べるというクリスチャンも挑戦してみると……「好き」と、ひと言。「マシュマロみたいで大ファンになったよ」と、満面の笑みを浮かべてくれました。
これは「もつ鍋おおやま」の勝利と言ってもいいでしょう!
取材に協力してくださったみなさま、ありがとうございました!
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