かつて「福岡で立ち飲み屋は流行らない」といわれていたのも、今や昔。この5月1日から開催されるハシゴ酒イベント"TACHINOMIST10"には、福岡市内92店舗が参加するというから、もはや屋台に並ぶ福岡の食文化といっても過言ではないだろう。当初は天神周辺や警固、薬院あたりに集中していた出店エリアも徐々に広がり、地元民の行きつけとなる店も増えている。そんな中、今回は西鉄電車に乗って高宮まで足を伸ばしてみることにした。
1.高宮駅前で昼から立ち飲みできる洋風デリ&ワインバル
夕方のラッシュアワーで混み合う高宮駅で電車を降り、まず向かったのは駅に隣接する「ピア高宮」1階に今年1月にオープンしたばかりの「高宮サンディ」。"昼からデリ飲み"をコンセプトに、洋風デリと立ち飲みワインバルをミックスした新業態だ。改札を抜けて約1分という抜群のアクセスゆえ、店内はほぼ満員の盛況ぶり。何とかカウンターの隅にもぐり込んで、とりあえず白ワインを注文した。
ここのシステムがユニークなのは、お通し(330円)として提供されるパンが食べ放題で、トッピングの具材(220円~)をオーダーして「オリジナルブルスケッタ」が食べられること。多彩な種類のパンは日替わりでトッピングの具材も10種類ほどあり、ワインに合わせて好みの組み合せを楽しむことができる。パンがなくなれば無限に追加してくれるので、ワインが進んで仕方がないという寸法だ。
ガラスのショーケースには洋風デリがズラリと並び、イートインでもテイクアウトでもOK。その中から選んだ「洋風肉団子のポルペッティ」(1個220円)は、トマトソースで煮込んだ肉々しい食感で、これまた赤ワインとの相性がバツグン! いや待て、このペースでは1軒目で撃沈してしまうと、後ろ髪を引かれる思いで店を後にしたのであった。
2.やさしい味わいにホッとする手作りおばんざいの店
次に向かったのは、高宮駅北出口から徒歩数分の場所にある「standえびちゃん」。うって変わってこちらは手作りおばんざいをつまみに立ち飲みできる酒場で、カウンターには日替わりの大皿料理がズラリと並んでいる。
「おばんざいセット」は、1ドリンクに大皿からおばんざいが3種類選べて1,100円。魚の南蛮漬け、茄子の煮びたし、肉ジャガをチョイスすると、どれもホッとするような味わいで、居心地の良さもバツグン。先客はほとんどが近所の常連さんのようで、気軽に集える地区の公民館的な存在のようだ。
おばんざいは単品でも注文できて、150円~というリーズナブルなお値段。さらに19時までに入店すれば、サッポロ赤星大瓶1本におばんざい2品、刺身まで付いて1,200円というお値打ちセットもあるじゃない! 今度はぜひ早い時間に来よう。
3.本格的な江戸前寿司が食べられる立ち飲み酒場
そして、今回の締めに向かったのは、以前知り合いから聞いて気になっていた「everyone's kitchen」。日赤通り沿いの高級外車ディーラーの並びにあり、昼はテイクアウト専門の弁当屋、夜は立ち飲み酒場というユニークな業態だ。
カウンターに着くやいなや「おまかせ鮨」(5貫1,500円~)を注文すると、江戸前寿司の名店で修業したという大将が目の前で握ってくれる。この日のネタは、クロダイ、ヤリイカ、炙りサーモン、アジなど。赤酢を使った小ぶりなシャリに仕事を施したネタの江戸前握りはペロリといけて、ハシゴ酒の締めには最高だ。
握りの単品は1貫350円~で、サーモンやトロタク、カニ、鰻などの手巻き寿司(400円~)も注文することができる。24時までの営業だが、寿司はその日に仕入れたネタがなくなり次第終了なのでご注意を。
寿司の他にも「センベロセット」(1,000円)をはじめ、多彩なつまみは100円~、串揚げ各種130円というリーズナブルな価格帯。こんな穴場的な良店に出会えることがあるから、立ち飲みハシゴ酒はやめられない。
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