福岡と静岡で起きた、送迎バスの置き去り事件。悲劇を繰り返さないため、対策に取り組む保育の現場を取材しました。
まずは「クラクション鳴らして」
「皆さん、おはようございます」
福岡県川崎町にある「すみれ保育園」です。園児たちが見つめるスクリーンに映し出されたのは、子供やバスのイラスト。
音声「私、まだここにいるのに……」
先生「みんな、バスの中でどうしたらいいと思う?」
園児「クラクションを鳴らす」
バスに取り残されてしまった時、園児が自ら助けを求められるようSOSの方法を教えています。
福岡県川崎町にある「すみれ保育園」です。園児たちが見つめるスクリーンに映し出されたのは、子供やバスのイラスト。
音声「私、まだここにいるのに……」
先生「みんな、バスの中でどうしたらいいと思う?」
園児「クラクションを鳴らす」
バスに取り残されてしまった時、園児が自ら助けを求められるようSOSの方法を教えています。
どの「備え付けグッズ」が効果的?
置き去り防止のセットも販売開始
クラクションのほかにも、防犯ブザーや電子ホイッスル、ワイヤレス型のチャイムの鳴らし方を教え、どれが一番音が聞こえやすいかを確認しています。
安全装置と人の気遣い 両方で防げ
一方で、置き去りを防ぐには、ハード面での対策強化も欠かせません。こちらは、愛知県の企業が開発した「車内置き去り防止システム」。
「エンジンを切ると同時に、ブザーが鳴ります」
職員による目視確認を習慣化するため、後部座席まで移動してスイッチを押さないとブザーが鳴り止まない仕組みです。また、実際に置き去りにされてしまった場合でも、車内のセンサーが人の動きや揺れを感知すると警告音が鳴り、登録先の最大5か所に通知メールが送られます。価格は5万8850円~(設置工賃は別途)。10月7日から、全国のカー用品店などで販売されています。
「エンジンを切ると同時に、ブザーが鳴ります」
職員による目視確認を習慣化するため、後部座席まで移動してスイッチを押さないとブザーが鳴り止まない仕組みです。また、実際に置き去りにされてしまった場合でも、車内のセンサーが人の動きや揺れを感知すると警告音が鳴り、登録先の最大5か所に通知メールが送られます。価格は5万8850円~(設置工賃は別途)。10月7日から、全国のカー用品店などで販売されています。
安全装置と人の気遣い 両方で防げ
静岡県の事件を受け、政府は、全国の保育所や幼稚園などの送迎バスにこうした安全装置の設置を義務化する方針を決めました。具体策を10月中にまとめるほか、安全装置の仕様などに関するガイドラインの策定や、職員向けの安全管理マニュアルの作成なども進めています。
福岡県 若藤繁裕・子育て支援課長「事故を防ぐ一つの方法として、安全装置は大変効果があると考えています。ただ、それだけでいいというものではなく、安全装置(ハード面)と人(ソフト面)両方からのアプローチが必要になってくる」

福岡県 若藤繁裕・子育て支援課長「事故を防ぐ一つの方法として、安全装置は大変効果があると考えています。ただ、それだけでいいというものではなく、安全装置(ハード面)と人(ソフト面)両方からのアプローチが必要になってくる」
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