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宝の海を閉ざされて~“ギロチン”から25年~

2022年第9回
制作:RKB毎日放送
ディレクター:里山 千恵美

悪名高い「ギロチン」が諫早湾奥部を閉め切ってから、この4月で25年となった。

かつて「宝の海」と呼ばれた有明海は、ギロチン以降予想以上に激変し、赤潮、貧酸素水塊が頻発するなどして漁船漁業、採貝漁業は深刻な打撃を受けた。また諫早湾近くの漁場におけるノリ養殖は不作が続く。

こうした有明海の異変は、諫早湾干拓事業で海を閉め切ったことにあるとして、漁業者たちは潮受け堤防の開門を求める裁判に訴えているが、一度は開門を命じた判決が確定したものの、門を開くことはなく、今なお法廷での争いが続いている。国は「開門しない」の一辺倒で、裁判所の和解協議の誘いにも応じない。最近では非開門を命じる判決が続いている。

追い詰められていく有明海の漁業者たち。また関連業種も含めて、地域経済へのダメージは計り知れない。有明海に再生の未来はあるのか。ギロチンから25年の現状を検証する。

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