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お題は「電力需給逼迫で、節電の夏」

にわかで、世相を斬る「よなおしにわか倶楽部」
毎週水曜日に、博多にわか振興会相談役の志岐らん梅さんのご指導で、博多にわかを楽しんでます。

今週は、下田文代が作ります。

「ひとしさんもし、なして昼からそげんビールば飲みよんしゃあとね」
「文代さん、それがせっかく新しかクーラーば買うたとばってん、電力不足か心配でクーラーつけんで我慢しよったと。ばってん、喉の渇いてしょうのなかけん、ビールば飲まんでおれんとたい」
「そげなことせんで、クーラーばつけんしゃい。熱中症になるばい。そげん汗ばかきながら
缶ば積み上げるごと飲みよんしゃあが一体何缶くらいビールば飲んだとね」
「文代さん、見たら分かろうもん。汗ば流しながら飲んだとやけん、8缶(発汗)たい」

志岐さんの採点です
  風刺:2.5/4  構成:2/3  オチ:2/3  計:6.5/10
講評です
 風刺では「電力不足が心配でクーラーつけんで我慢した」というのがいいです。涼を求めるならビールを飲むよりクーラーの方が効果的なのは分かっていながら、このような展開にするのは、すごく、にわか的でいいです。さらに「冷蔵庫でがんがん冷やしたビールを飲む」などを入れると省エネに対して本末転倒の展開で面白味が出たと思います。風刺のインパクトは弱かったのでこのような採点になりましたが押しつけではない上品な風刺表現とも言えます。構成で話の流れは一本化していてすっきりしています。前々回から採点が厳しくなりましたが2点の採点は合格点です。オチの「8缶」ですが私は初めて見ました。「発刊」「発汗」「八貫」などはよくあります。仲谷さんが「8缶」は「ハッカン」ではなく「ハチカン」じゃないでしょうか?との疑問を投げられました。調べてみると「ハッカン」とも発音するとのことでした。数値でのオチには比較のためにそれに近い数値を入れるのが定石です。それによりオチの数値の目安が立つので効果的な表現につながります。また、オチのあとには原則的に「げな」「ばい」「たい」などの終助詞は入れないことになっています。但し、「自然たい(市全体)」「健全たい(県全体)」などの例外はあります。


志岐らん梅さんのお手本にわかです
「政府ぁ電力のひっ迫しとるけん、節電に協力してつかあさいて言いよんなる。話ばよーと聞いてみたところが、家庭の消費電力の34%がエアコンになっとるげな。昔のエアコンより、今のエアコンの方が性能も上がって消費電力も少なかて言いよんなる。それなら、電気代も安うなるけん、明日にでも買いぃ行って、節電に協力しようと思いよる」
「気安う明日買いぃ行くやら言いよんなるが、買う前ぃ、そのエアコンの性能の情報ぁ確認したとな」
「そらぁちゃーんと確認しとる」
「そらぁ、いつしたとな。今日な?」
「いいや、エアコンの性能のことじゃけん、昨日(機能)も確認しとる」

来週もお楽しみに!

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