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お題は「イーロン・マスク氏、ツイッター買収を撤回」

水曜日です。福岡市無形民俗文化財の博多にわかで、世相を斬る「よなおしにわか倶楽部」の日です。
今週は、下田文代がつくります。先生は、いつもの博多にわか振興会相談役の志岐らん梅さんです。

お題は「イーロン・マスク氏、ツイッター買収を撤回」 

下田文代のにわか
「アメリカ、テスラ最高責任者のイーロン・マスクさんがツイッター社の買収ばやめるげな」
「ツイッター社が買収されるときぁ取締役会が抵抗しとったばってん、会社ば買うてくれんごとなったら、一転、マスク氏ば批判しよる。なしてかいな?」
「契約破棄の影響は大きかけんたい。買収取りやめでツイッター社の価値が下がって、時価総額で4300億円も吹っ飛んだげな。こういう問題が起きた時ぁ野菜も不作になるて言われとるけん、みんなが困るとたい」
「買収混乱で、一体なんの野菜が不作になるというとね。夏やけん、ウォーターメロン=スイカかいな、アメリカやけんトウモロコシやらポテトかいな?」
「よう考えてみんしゃい」
「ああ!わかった!市場が混乱しとるとやけん、打撃ば受けるとは、カブか!!(株価!)」 


志岐らん梅さんの採点  風刺2.5/4  構成:2/3  オチ:2/3  合計6.5/10
講評
 当初、買収の話があった時は取締役会が抵抗していたという内容に皮肉を入れると、風刺が入り、にわからしくなります。また、ツイッター社の取締役会のポリシのなさが強調されます。「あれだけ買収に反対しよった取締役会が会社ば買うてくれんごとなったら、マスク氏ば批判しよんしゃあ。どげんしたかとかいな?」など。構成は「問題が起きた時ぁ野菜も不作になる」は真実かどうか聞く人が迷うことになります。思い切って「ごげな時は野菜ば食べたらよか」のなどと突拍子もない話を入れるといいです。にわかでは時々用いられる手法です。聞く人に「なぜ?どうして?」と考えさせた時点でこちらのペースになります。
オチにつながるは比較の対象はアメリカ産の野菜より、地面に埋まった野菜が聞く人にはオチの的が絞れます。それによりオチの「カブ」が抵抗なく受け入れやすくなります。ただ、「カブ」は調べてみると語源が同じでした。にわかに慣れてくると何となく語源が同じかどうかは分かるようになります。この場合、地面に埋まっている植物という点が共通しているので「語源が同じかな?」と思いました。
また、オチの「カブ」+「か」と「株価」の発想はすばらしいです。ただ感嘆の「か」はオチのあとの言葉としては馴染みがないので「カブ(株)」だけの方が抵抗なく聞こえます。


志岐らん梅さんのお手本にわか
「イーロン・マスクさんがツイッター社の買収発言ば撤回しなった。原因なツイッター社がインターネットば利用でける権利の登録者の数ぃ問題のあったとげな。嘘の登録者やら、迷惑の登録者の数ばツイッター社が5%未満て報告しとる。ばって、調査しなったマスクさんなツイッター社ぃ対して5%以上ぁあろうがて言いたか気持ちやろうね。両者の関係ぁ信号で言うたら、赤信号じゃろうや」
「そしたらその赤信号の赤色の時間な少しだけ心配したらよかとな?」
「いいや。ネット利用のでける権利ば持った登録者の数のことじゃけん、赤うんと(アカウント)気ぃするがよか」

毎週、楽しんでます。

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