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お題は「岸田総理、北朝鮮ミサイル発射でも耳鼻科通院」

よなおし堂と博多にわかは、今や切っても切れない関係です。
毎回にわかで始まる番組です。番組の始めから聞いてくださいね。

そして毎週水曜日は、にわかを勉強する「よなおしにわか倶楽部」がある日です。
博多にわか振興会相談役の志木らん梅さんを先生にご指南いただきます。
今週は「岸田総理、北朝鮮ミサイル発射でも耳鼻科通院」というニュースをお題に、下田文代アナがにわかを作ります。

下田アナのにわかです。

「岸田さんもし。ああたぁ北朝鮮のミサイルが発射されとうとぃ耳鼻科で治療ばしよんしゃったげなね。危機管理ぃ問題のあるとじゃなかね」
「いいや、体調ぁ万全にしとかな国ぁ守れんとですたい。ばってん、治療ばしても国民から批判されましたけん、鼻詰まりがまーだひどうなりました」
「総理、そらぁいかん。お見舞いの贈り物ばしまっしょう。気持ちが和むとぁ緑の観葉植物ですな。それともチューリップか薔薇の花ですな?」
「そらぁ、耳鼻科の治療ば受けたことやけん、花の菊(鼻の利く)」 

志岐らん梅さんが採点します。
  風刺:3/4  構成:3/3  オチ:3/3  合計:9/10  
講評です。
 風刺、思いというのは「体調ぁ万全にしとかな国ぁ守れんとですたい。ばってん、治療ばしても国民から批判されましたけん、鼻詰まりがまーだひどうなりました」で優しさが見え隠れします。また、「お見舞いの贈り物ばしまっしょう」でも優しさが見えます。
 ここで「野党の人たちがお見舞いばするて言いよんしゃぁですよ」と入れると優しさが一変して皮肉、風刺になります。この内容は「優しさ」のにわかになっていると思います。
 構成は4行の会話がきれいな起承転結になっています。そしてオチが、お題に関係がある「鼻の利く」なのでコンパクトにまとめられた分かりやすい博多にわかになっています。
 オチは「花の菊」「鼻の利く」と二重にかかった「とんとんオチ」になっています。
お見舞いの贈り物は「観葉植物ですか?、チューリップか薔薇ですか?」との問いに対しては、まず「観葉植物」を選択肢から外したがいいです。そのあとに花だけの選択肢にした方が分かりやすいと思います。聞く側からするとオチの範囲が狭いほど受けやすいです。
「お見舞いぁ観葉植物ですな。それともチューリップか薔薇ですな?」
「観葉植物ないらん。耳鼻科の治療ば受けたことやけん、花の菊(鼻の利く)」でいいと思います。「観葉植物」に対して「花の○〇」というの分かりやすいです。
それからオチの前のオチを言わないが原則です。「チューリップか薔薇の花ですな」は「花」を削除して、更に「ごたぁ」を追加して「チューリップか薔薇のごたぁとですな」がいいと思います。
ついでながら、「鼻が利く」は博多弁で「鼻の利く」と言います。例えば「雨が降る」は「雨の降る」になります。平安時代のころはこのような場合は「の」と言っていたようです。江戸時代になって政治の中心が京都から江戸(東京)に替わった時に関東地域の「が」が用いられるようになったとの説もあります。それでも江戸時代以降、京都以西でも「の」が残っている地域もあるそうです。オチにこのような「の」の博多弁を使うのは高級な技術が必要です。
また、「花の菊」という体言止めのオチは博多にわかとして決め言葉となり、締りが良くなっています。


では、おしまいに、志岐らん梅さんのお手本にわかです。

「岸田総理ぁくさ、北朝鮮がミサイルば発射したて分かっとうとぃ耳鼻科で治療ば受けよんなったげな」
「それならミサイルの着弾ば確認して、総理としての指示ば出いたあとぃ、治療ば受けりゃよかったったい」
「それが総理ぁ治療と政府の指示の両方ばこなしきるげなばい。治療ば受けながら話ぁでけましたて言いよんなった」
「そげんのんびりした状況なら、鼻歌ぐらいぁ歌いよんなったかも知れんばい」
「鼻歌てな。どげな鼻歌な。歌謡曲な。ポップスな?」
「それが総理ぁ、異次元の少子化対策て、常日頃言いよんなるけん、大方、小学生の唱歌のごあたとじゃろうや」
「小学生の唱歌てな。そげなこたぁなかろうや。こげな時ぃ、堂々としとんなる総理が鼻歌ば歌いなるとなら、童謡(動揺)ぁなか」

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