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旬は一年中!黒潮が育てるプリプリブリ

宮崎県と鹿児島県の県境にある串間市。ここに黒潮の恩恵をうける養殖ブリが揚がる。
地元の黒瀬水産が「黒瀬ブリ」というブランド名で売り出している。年間183万尾を出荷し国内トップクラスのシェアを誇る。

この「黒瀬ブリ」驚くのは、夏でも旬だという事。ブリと言えば冬の魚、それが夏に美味しくいただけるというのだ。その訳は、独自に開発された養殖技術。人工種苗による完全養殖で孵化の時期を調整、夏の出荷に合わせているのだ。夏が旬のブリは「若ぶり」とよばれ、上質で美味と評価も上々。
黒瀬ブリは生簀を入り江ではなく外海に設置することで、黒潮の海流を受け身が引き締まっているのが特徴だ。海の深いところに浮沈式の生簀を作るというユニークな養殖法は、台風やシケの影響を受けにくく、年間を通して安定した生産が可能なのだ。

生簀には毎日ダイバーが潜水し常にブリの健康状態を確認、異変を早期に発見・対応できる体制をとる徹底ぶり。餌にもこだわりが詰まっており、魚の成長に合わせて形状を変え、出荷三か月前からは唐辛子を餌に混ぜ、脂肪をほどよく分解させ歯ごたえや色合いを良くしている。
ヨーロッパを中心に海外輸出も展開しており、今年度は13万尾と過去最高数。
海洋資源に優しく、持続可能な養殖としてさらに世界で通じる高品質な養殖ブリの生産に力を入れていく。
取材先:黒瀬水産株式会社
代表取締役社長:熊倉 直樹さん
電話:0987-72-7700
住所:〒888-0012 宮崎県串間市西浜2-15-4

取材後記

「旬」という意味を調べると、“食材などがよくとれて味の最もよいとき”とあります。
今回取材させていただいたのは冬が旬の出世魚、「ブリ」ですが、一年中新鮮で脂の乗った美味しいブリが食べられるということで、まさに“一年中が旬”の魚でした。

大手グループならの強み、そして宮崎の串間という土地の強みを生かしながら、手塩にかけてまるまると育ったブリ。身も引き締まり、脂の乗りもよく、お刺身はもちろんタタキやしゃぶしゃぶ、煮つけ、照り焼きなどにも相性抜群で、いろんな調理法で食卓を彩ってくれます。

私は知らなかったのですが、ブリは日本近海にしか生息しておらず、海外の人は未だ食べたこともない人がほとんどだとか!既に全国でも黒瀬ブリの認知度は広まっていますが、これから更に全国の方たちへ、そして世界の人たちに広がり、日本の食卓のように海外の食卓でブリを楽しんでいただけたら嬉しいです。
是非いろんな方に「黒瀬ぶり」の美味しさを味わっていただきたいと思います。

(MRT宮崎放送/田山地 笑実)

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