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水の郷・こて絵の郷 笹原地区~茅野市

先週紹介した御射鹿池(みしゃかいけ)を経由した用水の恵みで潤う、茅野市笹原地区。標高が1100mありますが、蓼科山(写真左側の山)を背景に、美しい棚田が並ぶところです。
結構な急斜面ですが、碁盤の目の町づくりがなされた笹原は、江戸時代に武士を中心に入植開拓された地域です。開拓以前は、高島藩のお殿様が、諏訪大社の春のお祭りに鹿をお供えするために鹿狩りをする「御留野」だったそう。さらにさらに昔の縄文時代は、落とし穴猟の盛んな場所(左の写真あたり)だったそうです。笹原観光まちづくり協議会でガイドをなさっている武安茂美さんが教えてくれました。
笹原は「家のより蔵の数が多い」そうで、しかもその蔵に『こて絵』装飾がなされているのです。九州だと大分の安心院や福岡の浮羽なども有名ですが、勝るとも劣らない勢いです。釣り竿と釣り糸が本物のえびす様や、
満月に吠える虎、
窓枠から中をのぞきこむような亀、
波にゴロゴロ並ぶ亀、
夕陽に当たるとガラスの目玉が光る龍、などなど…。それぞれ、商売繁盛や家内安全、長寿、厄除け、火災よけなどの願いがこめられているのだそうです。
また、笹原地区の全ての家に池があるのですが、みなさん「池」とは言わずに「いけす」と呼んでいるのだそう。海からはるか離れているので、各家が池で鯉や鮒を飼って、必要な時に池から出して調理して食べていたから…。
池の水は、集落の上の方にある湧き水を引いて、5系統に分けて流しています。上の家の池から下隣の池に、さらに下隣に…と。今では池を使わない家もありますが、そんな場合でも池の水は止めません。空池にしても、入り口と出口をパイプで結んでお隣の家の池に水を流すのです。「『必ず水は残す。下まで届ける』という考え方でやってます」と、武安さん。
冬は、氷の芸術みたいになる水の流れがいいんですよ~。やっぱり地元ガイドさんと歩く旅は最高です。ぜひ「ちの旅」アクティビティのひとつとして活用してください。
【放送を聞く】
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□ 茅野観光ナビ → https://navi.chinotabi.jp/ □ 長野県公式観光サイト → https://www.go-nagano.net/ □ 信州まつもと空港地元利用 →  https://www.matsumoto-trip.com/airport-arrival/ 

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