また、東京都の新国立劇場の音響反射板や、アメリカ・ボーイング社の航空機の内装の一部を手掛けるなど、全国からの受注も相次いでいる。
日南家具工芸社は、おととし2月、経済産業省が主催する「ものづくり日本大賞」で優秀賞を受賞。その受賞理由は…「世界が認めたトップクラスの木製品の開発」だった。
日南家具工芸社の池田誠宏社長(77)のこだわり…。
「よそのやらないことをやってみるか…」
日南家具工芸社は、日本で唯一、木材の3次元加工技術を確立させた。特注の機械を駆使し、様々な角度から木を削ることによって、これまで不可能だった「曲がり」や「ひねり」を実現。スギ製品の温かみをモットーに、立地条件をハンデとしない高い技術力と職人たちの情熱に迫る。
日南家具工芸社
住所:宮崎県日南市大字隈谷甲1410-2
TEL:0987-27-1711
FAX:0987-27-1382
社長 池田 誠宏(いけだ まさひろ)(77)
設立:1985年
従業員:12人
事業内容
建築・店舗用木製品・家具・特注品全般・木製介護用品・特注介護用品
主要製品
らせん階段・各種手すり・木製車椅子・各種面木
取材後記
初めて「世界一の九州が始まる!」の担当させていただいた。
今回の取材で難しいと感じたところは、3D加工の撮影の仕方だった。CNC(コンピューターナンバーコントロール)ルーターと呼ばれる特注の機械がダイナミックに動く。
「迫力ある映像を!」と思い、豆カム(小さいカメラ)をつけてみたものの、前後左右、回転など複雑に動くため、思うように撮影できなかった。
また、3D加工された木材の曲線美をどう表現するかで、照明の当て方、木材の角度などもこだわって撮影した。
取材を通して感じたのは、池田社長をはじめ、職人たちの人のやさしさだった。
私の勝手な先入観だが、口下手な職人が多いんだろうなと思っていた。確かに最初は、全力でインタビューを断られたが、いざ、撮影し始めると、結構しゃべる。後継者がいないこと。自分の仕事にプライドを持っていること。社長は普段、ギャグしか言わないことなど、普段、黙々と木と向き合って仕事をしている職人の温かさを感じた。
日南家具工芸社が3D加工技術で作ったレジカウンターや装飾された壁も、東京ディズニーシーなどのテーマパークに納品されていることを知った我々は、取材を試みた。
しかし、施工に関して守秘義務があるらしく、「どこで作られたものかは言えない」との返答。取材を断念せざるを得なかった。 …やはり、「夢の国」だと思った。
番組の取材開始と時を同じくして、宮崎県内では、バスジャックや不発弾の発見など事件が相次ぎ、デイリーニュースと並行し、その合間を狙っての取材で、なかなか思うような取材ができなかったこともあったが、幾度となく、こちらのわがままを受け入れてくださった池田社長をはじめ、日南家具工芸社の職人の方々に感謝申し上げたい。
あと、CNCルーターのギリギリのカメラポジションで、飛び散る削りくずにまみれながら撮影してもらったカメラマンも感謝したい。
今回、池田社長の「とりあえずやってみるか」精神を学ぶことができた。今後、日頃の取材を通して、また番組制作に挑戦してみたいと思う。
MRT 宮崎放送 報道部 二木 真吾
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