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皮から革へ生まれ変わる~毒蛇ハブを伝統工芸品へ~

琉球の島々に生息する毒蛇ハブ、沖縄では毎年ハブによる被害が出るなど、怖い存在だ。 そんなハブの皮を「革」へと加工し、財布やバックなどの商品化に取り組んでいるのが「yu-iFACTORY」代表の幸地賢尚(こうち・まさたか、32歳)さんだ。

ハブ革の魅力は繊細で緻密な模様、生息地によって浮かび上がる色彩は異なり、バリエーションは無限大だ。
取れる量も多くないため希少価値も高い。
今、このハブ革を扱った小物やアクセサリーが密かに県内外から人気を集めている。

これまでハブといえば、沖縄の地酒・泡盛や料理などに利用されることはあっても革として商品化されることはあまりなかった。 その理由は加工の難しさなど越えなければいけないハードルがたくさんあるからだ。
そうした困難を乗り越え、県内で初めてハブ革の加工から商品化まで一貫して手掛けることに成功したのが幸地さんだった。
「嫌われ者のハブを、革として生まれ変わらせることで未来の伝統工芸品として愛される存在にしたい。」
幸地さんの熱い思いに迫った。

<取材先データ>
会社名: yu-i FACTORY
担当者:幸地賢尚(コウチ・マサタカ)さん
住所:沖縄県島尻郡南風原町字新川583
電話:098-888-0126
Email: info@yu-ifactory.com
HP:http://www.yu-ifactory.com/
・財布の値段 2万1000円~3万円程度
【営業時間】 :午前11時~午後7時まで
【定休日】   : 日曜日・祝日
財布やカバンなどハブ革の商品は「yu-i FACTORY」さんのHPにアクセスなどして購入することができます。また、全て手作りなのでオーダーメイドも可能(要相談)です。

取材後記

沖縄では都市部を始め、様々な場所にハブが生息しています。しかし生きている野生のハブを目にする機会というのはなかなかありません。幸い?私が住んでいる地域は田舎のため、たびたび住宅の庭にハブが姿を現すということはありますが、、、かといって自ら退治するのは危険なので警察を呼んで駆除してもらいます。

そういうわけでハブ取り名人・眞喜志康弘さんとの同行ロケは新鮮で驚くことばかりでした。番組では紹介できませんでしたが、眞喜志さん自身も3回ほどハブに噛まれたことがあるみたいです。名人と呼ばれるまでにたくさんの失敗を乗り越えてきのだと改めて名人の深さを感じました。

さて、話題を変えますが、私が初めてハブ革職人の幸地さんにお会いしたとき、「モデル業」の人かなという印象だったのを覚えています。とても職人だとは思いませんでした、、しかし「ハブ革」についてお話しをはじめたとたん、目つきが変わり熱弁する姿を見て職人魂というのを感じました。 新潟のロケでは夜、お酒を飲みかわしながら幸地さんらと語り合ったのも良い思い出です。

今後、ハブ革が沖縄の特産品、そして未来の伝統工芸品になることを期待してハブ酒で乾杯。
RBC 琉球放送 ディレクター 當銘 陽磨

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