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サシめし福岡 新春SP#3~自然の恵あふれるフレンチ”Soukatei”

テレビ
福岡の都心からほど近い、緑に満ち溢れた郊外の町。福岡県宮若市。そこにまるでヨーロッパの山荘の様な佇まいのレストランがあります。地産地消で地域との共存を目指し、デジタルとアナログの手法を融合させ、100年続く、豊かな味を追い求める料理人が心を込めた料理を提供してくれるフランス料理の「MIYAWAKA Soukatei」です。その堂々たる店構えに松重さんもびっくり!恐る恐るサシめしの舞台へ~。
今回のサシめし料理人は、「Soukatei」のオーナーシェフ金丸建博(かなまるたけひろ)さん!ミシュラン一つ星を獲得した福岡を代表する料理人です。

パリや南フランスなどでフレンチの修業を積んだ金丸さん。帰国後、有名店の料理長を務めた後、東区香椎に「颯香亭」をオープン。以来18年間、夫婦二人で店を続け、その自慢の料理はミシュラン一つ星を獲得しました。その後、後継者作りと生産者に近いところでお店をという思いもあり、生産者と直接顔を合わせ、より新鮮な食材と出会える宮若市で新たな料理人生をスタートさせました。

現在も妻と二人三脚、そして、若い弟子たちのお手本となる料理を日々作り続けています。
「Soukarei」のメニューは季節の食材をふんだんに使ったコース料理のみ。まずは、「お楽しみ」という意味をもつ小皿料理、アミューズからスタート。カブの搾りかすをコロッケにしたものや、カブを塩漬けにし、発酵させたクリームと薪で炙ったカブの茎の部分をクッキー生地でサンドし、木をイメージした、見た目も楽しい一品など…カブを素材に、フレンチの様々な技を使い、カブの物語を作り出していく金丸さんの料理。

松重さんにはカブと宮若牛をタルタル状に合わせ、大豆のクレープとカブで包んだアミューズを出していただきました。

金丸「周りにヒノキの木がたくさんあるので、私たちはそれを香りの一部として使わせていただいている。4つのアミューズで蕪の味をストレートに感じていただきたい。」

松重「どこか懐かしい、やぶとかで遊んでいたような感じがするのはそのせいですね。それでいてカブの食感とみずみずしさが感じられます。もう、口の中に無いのが残念…。」

続いてはカブを凍らせ雪に見立てたものを焼いたカブにふりかけ、冬をイメージしたひと品「蕪の透明液体の雪」。まるで雪のような表情の変化と本来のカブの味に感心しきりでした。
「Soukatei」では、地元生産者からだけでなく店の庭で自家栽培した野菜も使っています。金丸さんが力を入れていることの一つに若い料理人たちの育成があります。食材がどうゆう風にできているか?農家さんがどれだけ大変な思いをしながら作っているか?そのことを知ることが若いスタッフのためになると金丸さんは言います。料理の技術はもちろん、果物の皮は捨てずに乾燥させ料理に使うなど、食材の大切さを伝えています。
本日のメイン料理は「雌鹿の薪焼きとカツオ菜と柿」。メインの鹿肉は柿と栗を食べて体に脂を蓄えた時期のもの。これを薪で焼き、ローズマリーで香りづけ。途中、ブドウの木の小枝をいれながら、煙で燻製のように焼き上げていきます。切ってみると断面はロゼ色に。美しすぎます。カツオ菜のソースと柿を盛り付けて、完成です。

薪焼きの特徴は表面がカリッとしていること。その分味が凝縮されていているそう。脂がのった鹿肉を食した松重さんは『鹿肉の概念を崩された』と衝撃を受けていました。

野菜や果物の皮を捨てずに再利用し、ごみを出さないということにも取り組んでいきたいとおっしゃる金丸さん。サシめしを終え、松重さんが金丸さんに送ったメッセージは「すべては土に還る」。食材の土の中の景色まで見せてくれる料理、土がいろんな命を吸収して次の命へとつながる、金丸さんご夫妻はそのお手伝いをしている、と大絶賛でした。

●MIYAWAKA Souketei  要予約 (0949)52-6795

2022年1月6日放送

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