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異国の地で ~ベトナム人実習生はなぜ罪に問われたのか~

2022年第5回
制作:RKK熊本放送
ディレクター:坂本 悠眞

2020年11月、自室で1人、双子の赤ちゃんを死産したベトナム人技能実習生レー・ティ・トゥイ・リンさんは、翌年、熊本地方裁判所で死体遺棄の罪で有罪判決を受けた。「妊娠すると帰国せざるを得なくなる」と考え、誰にも相談できないまま、孤立出産に追い込まれたリンさん。「我が子を捨てるつもりはなかった」と無罪を訴える。弁護士は、孤独な環境の中で死産したリンさんが、罪に問われることに疑問を示す。

熊本市にある市民団体「コムスタカ・外国人と生きる会」。代表の中島眞一郎さんは、これまで40年近くにわたり外国人の支援をしてきたが、不当な扱いを受けた実習生を保護したケースも多くあるという。厳しい環境に置かれたリンさんが罪に問われたことに憤りを隠さない。中島さんたちの集めた署名が徐々にリンさんの力となっていく。

一方で、多くの実習生の受け入れている県南の地域では、実習生同士が結婚し、妊娠、出産した事例も。彼らとリンさんの環境は何が違ったのか。リンさんは罪に問われるべきなのか。

技能実習生をめぐる制度の歪みや無理解が起こしたともいえる今回の事件。
裁判に臨むリンさんとその戦いを支援する人々を追った。

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