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昔ながらの風情が残る中洲の人形小路に佇む小料理屋

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中洲に昔ながらの風情を残す人形小路という裏路地がある。この裏路地には居酒屋から洒落たバーまで、こじんまりとした店が30軒ほど軒を連ねており、その一画に佇んでいる小料理屋が「旬一献」である。

「ごぶさたしてます。店内を改装されたんですね!」
「そうなんですよ。コロナ禍の最中に小上がりをテーブル席に変えました。」
と店主の山田光信さん。
以前、カウンター席の後ろにあった小上がりが改装されて、6人掛けのテーブル席が2つ並んでいた。

山田さんは中村調理製菓専門学校の出身で、卒業後は寿司店や居酒屋、ホテルの和食店などを経て2013年に「旬一献」をオープンした。ここでは懐石ではなくてシンプルな和食が食べられるのが特徴だ。そのうえ山田さんは焼肉店にもいたことがあるので、美味い肉も食べられるのだ。

8年くらい前は、夜中に食べる肉がとにかく美味しくて、エイジング(熟成)のステーキ肉を近くの店までちょくちょく出前してもらっていたなぁ。
今は出前はやっていないようだが、和牛ヒレやシャトーブリアン、ハラミなどは今でもメニューにあったので、思わず「和牛サガリ」(2,750円~)を頼んでしまった。

最近は以前のようにエイジングせずにフレッシュで提供しているようだ。「サガリ」の絶妙な焼き加減が最高で食感がたまらない。
調味料もアルプス、ヒマラヤ、テキサスの3種類の岩塩と、ポン酢、焼肉のたれと盛りだくさんで、どれで食べるか迷うよ。
実は裏調味料として燻製塩も準備しているので、これとワサビで食べるのがオススメ。是非山田さんに燻製塩で食べたいとお願いしてほしい。

次に何を食べようかとカウンターの手書きメニューを見ていると、メニューの下に置いてあったアードベッグが目に入った。アードベッグはスコットランドのアイラ島で造られているモルトウイスキーで、かなりスモーキーなタイプだから和食店ではあまりみかけない。どうやら山田さんはスモーキーなタイプのウイスキーが好きで、特にスコットランド北部にあるスカイ島のタリスカーが好みのようだ。

生牡蠣をタリスカーと一緒に食べたいなどとりとめのない話で盛り上がったあと、「とろろ芋揚げだし」(1,078円)をお願いした。
彩りが鮮やかなこの逸品には山芋を揚げたものと、山芋をすりおろしたものを揚げたものの2種類が入っており、それぞれ違う食感を楽しむことができる。

「はまぐり酒蒸し」(1,320円)は大きなはまぐりが2つとホタルイカなどがついていて、こちらも盛り付けが綺麗。はまぐりの出汁が飲み過ぎた身体にしみる。
料理はどれも2人前くらいの量なので、できれば2名くらいで行くのがオススメ。

昔ながらの風情が残る裏路地の小さな店を、強面だが優しい店主と控えめな性格の奥様の2人で営まれているってなんだか素敵でしょう?
税理士から原価率が65%以上になっていると注意を受けたらしく、3月末から値上げ予定とのことなので、早めに行ってみてください。
そうそう、山田さんは人形小路の町内会の会計も任されており、人形小路についてはかなり詳しいので、いろいろな話が聞けるかもしれませんよ。

店舗名:旬一献
ジャンル:日本料理
住所:福岡市博多区中洲4-1-19
電話番号:092-282-8383
営業時間:18:00~OS23:30
定休日:日・祝日
席数:カウンター8席、テーブル12席
個室:なし
メニュー:お刺身盛り合わせ2,800円~、五島の泳ぎサバ刺し1,500円、博多もつ鍋1,580円・2人前~、黒毛和牛ヒレ3,200円~、炭火焼き野菜山芋300円、レンコン300円、塩サバ580円、海鮮ホイル焼き980円~、生ビール500円、焼酎480円~、日本酒800円~
URL:https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400102/40039011/

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