「あま~~~い!」食べ応えのある大きさに、口いっぱいに広がる甘い果汁。福岡が誇る高級ブランドイチゴのあまおうが今旬を迎えています。
イチゴは日照が多く気温が低いとじっくり時間をかけて育つため、果実が大きくなり、色が付き、味がのりやすいと言われています。この冬(昨年12月~今年1月)の福岡は日照が平年より多く、気温が平年より低くなりました。そのため今の時期のあまおうは大変出来が良いそうです。
そんなあまおうが今ピンチになっているとのことで、先日イチゴ農家を訪れました。
1月19日、新品種の開発者だけが種子や苗の販売を独占できる「育成者権」が切れました。これによって、福岡県内のみであまおうの生産が認められていたのが、今後は県外でもあまおうと同じ品種を生産できるようになったのです。
「これまで築き上げてきたブランド価値が下がるのでは」と不安の声がある中、農家の方は「あまおうは育てるのが難しい。我々には今まで培ってきた技術があるので、今後も変わらず質の良いあまおうを作るだけです」と話してくれました。
ただ、いずれはあまおうを越える新品種の開発も必要になるでしょう。イチゴ業界を引っ張る福岡の今後の行方に注目です。
横尾槙哉=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2025年2月8日掲載
この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう
関連ワード横尾槙哉