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花の香りで乾杯!「廃棄フラワー」をお酒に再生

捨てられる花が、お酒に生まれ変わる!


役目を終え、廃棄されてきた花や農業資源に新たな価値を与える「アップサイクル蒸留酒」作りに挑む小川翔大さん(39)。イベントや祝いの席を彩ったカーネーションやバラなどの花々が役目を終えた後、花びらを一枚一枚、手作業で丁寧に回収。高濃度のアルコールに漬け込み蒸留する技術から、花が持つ香りを閉じ込めた蒸留酒が生まれた。全国各地で回収された花弁は東京・山梨の蒸留所で「蒸留作業」を行い、クラフトジンやブランデーになり、新たな一杯へと生まれ変わっている。
 

グラスを口に運ぶと、ふわっと広がる花の香り。飲むたびに、花が咲いていた景色や、その場所で過ごした時間、記憶までもがよみがえる。さらに、開店祝いや記念日に贈られた後、廃棄されることも多い胡蝶蘭を特製のブランデーに再生することで贈った人と贈られた人が、そのお酒で乾杯するという新たな物語も生まれている。


今後は中国への販路拡大など世界への輸出を見据えた動きも見えてきた。捨てられるはずだった花が、香りと味をまとい、新たな価値を生み出している。花びらから始まる、これまでにない蒸留酒の世界を追う。

<取材先データ> 
LOSS IS MORE FUKUOKA :福岡市東区香椎
・LOSS IS MORE Brandy 1万円
・LOSS IS MORE GIN MaizuruPark   375ml 3960円 700ml 5940円

 

取材後記

「廃棄される花をお酒にする」・・・取材を進めるうちに、この取り組みは単なるロス削減ではないことに気づかされました。


特に印象に残ったのは、「贈ってくれた気持ちをアップサイクルする」という小川さんの言葉です。開店祝いや記念日に届いた胡蝶蘭。もらった瞬間はうれしくても、いつかは役目を終え、捨てなければならない。その花をお酒に変え、贈った人と贈られた人がもう一度乾杯するという花だけでなく、そこに込められた思いまで残していく発想に、このプロジェクトの面白さを感じました。

 

公園で咲いていたバーベナがジンになり、中洲を彩った胡蝶蘭がブランデーになる・・・そして、その香りがいつか海を越えて世界へ届くかもしれない。取材を始めたときには想像していなかった広がりでした。役目を終えたものを「ゴミ」として終わらせるのではなく、次の価値へつなげる一本のお酒の中に、花が咲いていた場所や、人の思い、時間まで閉じ込められているように感じます。


いつか世界のどこかでこのお酒が開けられ、「福岡の花の香り」を感じながら誰かが乾杯をする・・・その日がくることを楽しみにしています。
 

(RKB毎日放送/ 谷口あゆみ)

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