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養殖の常識を覆す!奇跡のバイオ水産

長崎県は養殖トラフグの生産量で全国1位を誇る一大産地である。しかし、魚価の変動や燃料・飼料費の高騰など、養殖業者の経営を取り巻く環境は厳しさを増しており、長崎が誇る水産業の競争力をいかに高めるかが長年の課題となっていた。

 

こうしたなか、長崎県総合水産試験場が養殖界の常識を覆す世界最先端の技術開発に成功した。着目したのはトラフグの部位で最も高値で取引される最高級食材「白子」。「代理親魚技法」を使い、「超雄」を生み出すことに成功した。この超雄トラフグを親魚として生産された稚魚は、理論上100%「オス(全雄)」として誕生する。
 

さらに研究を重ね、単にオスであるだけでなく、「通常よりも約2.5倍大きく育つ白子」を持つ優良家系の育種にも成功した。これらの画期的な研究成果は「科学的な裏付けをもとに、社会貢献度の高い社会実装を成し遂げた」として、2026年に日本水産学会の最高栄誉のひとつである「水産学技術賞」を受賞。県内での社会実装も進んでおり、全雄トラフグの生産によって養殖業者の経営安定や手取り収入の向上に大きく貢献している。

 

全国トップの長崎ブランドをさらに強固にし、水産大国・九州の未来を担う最先端生命科学の現場にカメラが迫る。

<取材先データ> 

長崎県総合水産試験場
HP:https://www.pref.nagasaki.jp/organization/suisanbu/suisan-shiken/
 

取材後記

今回の取材のきっかけは、ことし1月、2人が日本水産学会の最高栄誉の1つである「水産学技術賞」を受賞したことに伴う県庁の表敬訪問でした。その際に見た白子の大きさにびっくり。見たことのないサイズ。どんな味なのだろうか…。試食をさせていただくと、滑らかなくちどけとクリーミーな味わいに一瞬にして心を奪われました。

 

が!表敬訪問の際に、2人が副知事に対して研究の内容や技術を説明なさっていたのですが…、ドがつくほど文系の私にはちょっと難しくて…ニュース原稿を執筆するあたり吉川さんを質問攻め(笑)。生物の授業を思い出しました。

 

私の超基本的な質問にも懇切丁寧にご回答いただき、2人の研究の凄さを納得!これは水産大国・九州の未来を明るく照らす研究だ!と感じ、番組で継続取材させていただくことにしました。ここでもまた、私が基本のキから質問しまくったので、おふたりには大変なご負担をおかけしたことと思いますが、おかげで研究の重みと凄さが表せたのではないかと感じています。

 

番組でも紹介した通り、2人はトラフグの研究技術をいかして、新たに「シマアジ」の研究に挑戦中。実験の様子を取材させていただきながら、目を輝かせて解剖したり、顕微鏡を覗いたりする2人の姿を拝見して、研究の成功を勝手に!確信しています。そして、この研究は、長崎、そして九州の水産業・養殖業の未来を担っていくものだと思っています。


まずは、番組をご覧いただいた皆様、ぜひ奇跡の技術がうんだトラフグと巨大白子をご賞味ください!!
 

(NBC長崎放送/ 久富美海)

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