大分市に本社を構える株式会社ピーエムラボは、差し歯や入れ歯、矯正装置などの歯科技工物を製造する会社。
歯科技工はオーダーメイド品が多いため、機械だけではできない手仕事の部分もある。歯科医院から送られてくる歯型のデータを元に、最新鋭の機械や歯科技工士の手によって入れ歯などを形作っていく。精度の高さは折り紙付きで、全国の歯科医院から依頼を受ける。
社長の堤(つつみ)大輔(だいすけ)さん(49)は、2014年に父が経営していたピーエムラボを引き継いだ。仕事をしながら専門学校に通い、自らも国家資格である歯科技工士の免許を取得した。当時、歯科技工業界では手作業が主流で、労働時間の長さからピーエムラボでも離職者が多かった。堤社長は設備投資を進め仕事の効率化を図り、職場環境の改善に努めた。
高齢化が進む中、入れ歯のニーズは高まっているものの、歯科技工士が不足している現状がある。危機感を抱いた堤社長は、専門学校と協力して歯科技工学科を開設し、人材の育成に乗り出した。そこには「企業は人である」という人材を大切にする堤社長の思いがある。
「ぎこう県おおいた」を合言葉に、大分に歯科技工を根付かせようと尽力する堤社長の思いと、歯科技工の技を追った。
<取材先データ>
株式会社ピーエムラボ
代表者:堤大輔 代表取締役社長
住所:大分県大分市中津留2-6-20
TEL:097-558-1713
HP:https://www.pmlabo.net/
取材後記
大分県が国内有数の歯科技工の生産拠点であることを、取材を通して初めて知りました。県内では個人から大規模な施設まで、全国の歯科医院から多くの技工物を受注しています。
どれも患者一人ひとりに合ったオーダーメード品。それを歯科技工士が丁寧に作り込んでいく姿は、とても尊いものに感じました。最新の機械と、職人たちによる手仕事で高いレベルの製品に仕上げていくピーエムラボは、まさに歯科技工のプロフェッショナル集団です。
堤社長は、県内の同業者で手を携え、「おんせん県おおいた」ならぬ「ぎこう県おおいた」の確立を目指し、人材育成に力を入れています。地元の専門学校に「歯科技工学科」を開設したり、「大分県歯科技工士育成会」を設立したりするなど、若い世代の育成や就学を支援しています。
大分県が「ぎこう県おおいた」と呼ばれる日が来ることは、そう遠くではなさそうです。
(OBS大分放送/田中智基)
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