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ここで生きてゆく ~西原村の農業ボランティア~

熊本地震で被災した阿蘇郡西原村の農家と、全国から集まるボランティアを結びつける林大喜さん(35)。
生まれ育った東京で仕事をしていた林さんは激務のため体調を崩す。うつ病だった。自宅での療養生活で徐々に回復に向かうが、「何かが足りない」と感じる日々を過ごしていた。去年5月、地震で大きな被害を受けた熊本を訪れ、災害ボランティアとして被災地でガレキの撤去を手伝った。被災者からの感謝の言葉に「足りなかった何か」を見つけた。活動を続ける中、農業ボランティアの存在を知る。地震で被災した西原村。特に主要産業である農業の被害が深刻で、農家は自宅だけでなく畑や農機などに大きなダメージを受けた。 一番の悩みは人手不足。これまで農作業を手伝ってくれた人たちが集まらない。このため農家を助けることを専門とする団体ができ、 林さんはその手伝いをすることに。農家を廻って必要とする人手の量と時期を把握し、集まったボランティアを割り振る。朝早くから村の中を飛び回る林さん。農家、ボランティア双方からの信頼も厚い。業務は夜遅くまでかかることも。休みもほとんどないが、激務で体調を壊した東京での生活と、ここ西原村での活動は違う。自分という存在が必要とされている。
農家とボランティアのため、そして自分のため、林さんはこれからも活動を続ける。

(製作:RKK熊本放送/ ディレクター:友住 修武)

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